今、世界的に不況な時代。
だからこそ世界の人が求めているのは、リアルな現実を映し出したものでもなく、深刻な表情で人生を考えたくなるようなものでもなく、こういう生へのエネルギーに満ちたミラクルの物語だったのがなんか見てわかりました。
この時代だからこそ作られ、そしてに求められアカデミー賞をとった素晴らしい作品だと思いました。
また、そういう上昇してくミラクルな物語と今世界経済を動かしつつあるインドという国のもつパワーが見事マッチしていてキラキラした世界にすっかり魅せられました
観てとにかく気持ちの良い!
貧困、悲惨、残酷な現実といったピリ辛な要素があるのに全体としてモリモリ食べたくなる美味しいカレーに仕上がっているそんな映画!
【ストーリー】テレビ番組「クイズ$ミリオネア」に出演し、賞金を獲得したジャマール(デヴ・パテル)だったが、インドのスラム街で育った少年 が正解を知るはずがないと不正を疑われ逮捕される。ジャマールになぜこれほどの知識があり、この番組に出演するに至ったのか。警察の尋問によって、真実が明らかに なっていく。(シネマトゥディ)
疾走感と高揚感のあり最高に気持ちの良い映画でした!
インドという国がもつ新旧・善悪・富と貧困とあらゆるものを包含した混沌な世界と恐るべき底力、ダニー・ボイル監督のスタイリッシュさが見事にマッチしてパワフルで生命力のある世界を作り出していました。
流石ダニー・ボイル監督の作品はいつもその映画の中の世界空気感を観客がリアルに感んじることができるのですが、今回も埃くささ汗の香りや人の体温や蝕感をリアルに感じる映像を作り出していて、観ている人はただ鑑賞しているのではなく映画の世界に引き込んでしまうようなパワーを映像に感じてしまいました。
描かれている内容は、悲惨ともいえる貧困。そして残酷な社会の現実などなのですが、観客が映画をみて感んじるのはどんな状況でも生きていく人間の逞しさと生命力!
その匙加減が見事としか言いようがありません。
こういう時代だからこそ、元気のでる映画でした。
またエンドロールが、インド映画らしくダンスで終わるのですが、そこにあえて死者の姿は出して『この楽しかった世界も所詮絵空事ですよ』という空気を与えてしまうことをとはしなかったことも流石ですよね。
にこれから明るい生を楽しむであろう主人公二人が生き生きと踊っているからこそ、盛り上がります。
これから 世界経済だけでなく、映画の世界もインドパワーが引っ張っていくそうなっていくのでしょうかね~
【オオブタさんの一言】テンポがよくなかなか面白かった。
3つの物語が平行して進んでいき緊迫感もありなかなか良くできた脚本だったと思う。

評価 ★★★★☆
監督 ダニー・ボイル
共同監督 ラヴリーン・タンダン
製作 クリスチャン・コルソン
製作総指揮 ポール・スミス
出演 デヴ・パテル
マドゥール・ミタル
フリーダ・ピント
アニル・カプール
イルファン・カーン
アーユッシュ・マヘーシュ・ケーデカール
アズルディン・モハメド・イスマイル
ルビーナ・アリ
![]() 映画批評 |
この記事に対するコメント
風情♪さんへ
私は結構Dボイル好きなんですよね~!
でも、、カルト世界の監督、絶対アカデミー賞とは程遠いところにいる方だと思ったいただけに、今回の受賞は嬉しかったです!
本当に観て気持ちいい映画でした!
理屈いうのではなく その気持ちよさを感じて楽しむ作品ですよね(^^)
これって TVで放映されるときは、、あの司会者の声 みのさんがやってくれるのかしら、、とおか思ったのは私だけ?
こんにちは♪
あまりD・ボイル監督は得意ではないんですが、
本作のパワーと空気と疾走間、出題された問題
がジャマールの半生だったと言う演出に酔い痴
れてしまいました。
ボクは本作からは貧困に関してはあまり感じる
ものは無かったと言ったところですかねぇ~。
ホント最高に気持ちの良い映画でしたよね♪
(゚▽゚)v
マサルさんへ
こちらの作品って、物語の底にある貧困と犯罪といった厳しい現実も濃いからこそ、逆に痛快さも増すというところがありますよね~。
あのラストのダンス、なんか嬉しくなりますよね!
おおお これがあってこそのインド映画!!って感じですよね!
私も見てニヤニヤ喜んでしまいました!
ノラネコさんへ
あらら インドでは評判わるいんですか??
でも、これみてインドってやはり凄いパワーをもった国なんだなというのを知らしめたところもありますよね!
ダニー・ボイル。。実はそのトレインスポッティングだけはみてなかったり、、みなくては、、
でも他の作品も私はけっこう好きなんですよね~
それぞれ、宗教とか人種とかではなく、人間の根底である親愛が物語を動かすといった感じがいいですよね。
でもノラネコさん的には それ以外はトレインスポッティングを超えてないってことなんですよね、、ますます観たくなってしまいました。
こんばんは
観る前は社会派映画なのかと思っていたのですが、いや凄まじくパワフルな娯楽映画でした。
何でもインドではこの作品賛否両論で批判も多いらしいのですが、なんとなくこのいかにもボリウッドらしい映画を欧米人に作られてしまったやっかみもあるように感じます。
ダニー・ボイルの作品ではトレインスポッティング以来の好きな作品です。
こんばんは
こんばんはー。
この作品、痛快は痛快なんですが、あまりにも痛快すぎて、「え?素直に喜んで良い話なの?」と、ややひねくれた見方までしてしまいました。「もしかして、貧困生活からの脱却は、こんな天文学的確率でしかないのが現状だ」ということを逆説的に伝えたいのでは..?と。まぁ、考え過ぎな気がしなくもありません。
まぁ、それはともかく、映像と音楽、特に音楽には大いに感激しました。そしてラストのダンス。なんか、「おお、やっぱりインド映画だ!」と妙に安心してしまいました。(^^;