もう制作が決まった段階からオオブタさんとテンション高めで楽しみにしていたコチラ!
オオブタさん、、土曜日は出勤でそのまま日をまたいで仕事し日曜日の朝帰宅、その数時間後にコチラを鑑賞というハードな観方をしてしまいました。
そこまで熱いオオブタさんの想いに、かなりシッカリ応えてくれた映画で良かったです。
【ストーリー】ジョン・F・ケネディ暗殺事件、ベトナム戦争、キューバ危機など、世界で起きた数々の事件を見守ってきたヒーローたち“ウォッチメン”。しかし、かつてウォッチメンだった男の一人が暗殺される事態が発生。殺害現場には、血のついたスマイル・バッジが残されていた。しかも、ウォッチメンたちの殺害はその後も続き……。(シネマトゥディ)
コチラの作品、過去に何度も映画化の話がきては潰れてきたという経緯があるのですが、それもそのはず原作がかなり複雑で映像化が難しい所があるんですよね。
テーマが哲学的で難解でエンターテーメント性が低く、重いシニカルな物語であること。
世界の危機を描いた壮大なものの、ヒーローの戦いというよりそれぞれの信念を描いていることもあり淡々物語が進み、派手さに欠けるここと。
物語が多層構造になっていて、一つのエピソードの下にまた別のエピソードが入り込んでいること。
一コマ一コマに描き込まれている情報が思いの外多く難解さを増していること。
従来のコミックヒーローからかけ離れていてと、クセがあり屈折した面をもっていること映像化がちょっと難しいのでは?というシチュエーションがチョイチョイあったりと、また権利関係がかなり複雑なことになっていて大変だとか、映画化するには問題も多い作品です。
そんな内容なのでスタジオは大幅に変更しダークさをなくし勧善懲悪の正統派ヒーローにして作ろうとしていたそうですが、、原作ファンのザック・スナイダ-が最初断っていたのに関わらずほっとけなくなり名乗りをあげたとか!
そして昨年ダークを含む内容に関わらず『ダークナイト』がヒットしたこともあり、原作のまま作ることが出来たようです。
それだけ原作に思い入れのあるザックスナイダ-が作ったからこそ、原作が何を描こうとしていたのかシッカリ把握し真面目に再構築して作られています。
コチラの作品構図から物語の流れなど、ほぼ原作と同じ!登場人物それぞれもしっかりとした存在感があり、魅力敵に描かれていました。
細かい所まで拘っていて原作ファンは色々ニヤニヤしてみてしまう楽しさがあります。
しかも出てくるヒーロのコスチュームが原作よりも洗練されてさらに格好イイものとなり、ハッキリ言うと誰もが相手に対して惨い痛い戦い方をしているのに関わらず格好良く見えました。
ムッツリなものの見た目は紳士のナイトオウルはともかく、チョイ悪どころか極悪オヤジのコメディアンやキレた危ないオヤジのロールシャッハまでがキチンと魅力敵に格好良く描かれているのには驚きでした。
不満があるとしたら、、オジマンディアスがいろんな意味でイメージと合っていなかったことでしょうか?
イメージとしては金髪にしたホワキンとか若いジョージ・クルーニーとかいったタイプの逞しさが欲しかったのですが、ちょっと線が細すぎるような感じがしました。
あと彼がラストに起こす行動ですが、私のイメージだと他人の能力をああいう形で利用することは良しとしない性格に思えるですよね。
自分の天才的頭脳で作り出した物で行うと思うのですが、、そこで違和感を覚えてしまいました。
格好良く洗練された形で描いてしまった所為なのか、厳しい言い方すると、原作に比べ全体のイメージが普通になってしまってました。
。
原作の登場人物は、誰もが屈折してるしいてしかもいろんな方向にメーター振り切ったキレた所があり、そこが特徴であり味なんですが、格好良さを増したことで泥臭いダークさを半減させてしまったようです。
とはいえファンとしては満足度の高い作品でした!
気になる点としては、、、コレ、原作を知らない人にはどうなんだろう???ということ。
一つは、コチラの作品原作が描かれたのが1986年から1987年のこと、その当時でこの内容は衝撃的なものでしたが、この作品があったからこそ生まれた作品の数々によって内容にやや新鮮みがなくなってしまっていること。
まさかの衝撃の展開を見せるものの、妙な余韻を残して物語がスッキリしないで終わることで、最近のスパイダーマン、XーMENなどのコミックヒーローを見慣れている人にはやや拍子抜けな感覚をおこしてしまいそうです。
私は、最初コメディアンが住んでいたマンションの部屋が『300』だったり、ウォルター・コバックスがチラチラ登場していたりと、尽く原作に忠実な構図や状況や、ザック・スナイダ-が拘った部分を見つけてはテンション上げてみてしまったために、映画としてはどうだったんだろう??というのを落ち着いて判断出来てなかったりします。
でも、この作品を読んでから、原作を読むと世界がすんなり頭に入ることができていいかもしれません。
原作がなかなか読み応えがあって面白いですよ~
話は変わりますが、コチラの作品、、企画段階で ナイトオウルをケビン・コスナー、ジュード・ロウかトム・クルーズがオジマンディアス、ロビン・ウィリアムがロールシャッハ、ゲイリー・ビジーがコメディアン、ヒラリー・スワンクがシルク・スペクターという話もあったそうです。
これはこれで、、凄い映画になりそうですよね、、でも、、イメージはかなり、、違いますが、、(^^;
【オオブタさんの一言】原作を非情に上手く抽出して作ったと思う。
ただ、原作の毒の部分がやや成りを潜め、普通の物語になっていたかなと思う

評価 ★★★★☆
監督 ザック・スナイダー
製作総指揮 ハーブ・ゲインズ
トーマス・タル
出演 ジャッキー・アール・へイリー
パトリック・ウィルソン
ビリー・クラダップ
マリン・アッカーマン
マシュー・グード
ジェフリー・ディーン・モーガン

WATCHMEN ウォッチメン(ケース付) (SHO-PRO BOOKS) | |
![]() | 石川裕人、秋友克也、沖恭一郎、海法紀光 小学館集英社プロダクション 2009-02-28 売り上げランキング : 134 おすすめ平均 ![]() ![]() ![]() ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |

この記事に対するコメント
風情♪さんへ
こんにちは
コチラは原作が好きなだけに、私は大満足でした!
あの原作をよくぞここまで!!と感動すらしてしまいました!
是非、原作も読まれてみてください!
きっと風情♪さんも好きだと思いますよ~
まあ、勧善懲悪は勧善懲悪で、こういうダークなものはダークなものでどちらも大好物です!
こんにちは♪
70~80年代アメリカの時勢や政治の背景や
個々が抱える正義のあり方、平和への導き
片に苦悩するあなんかは意味深く観れて、
それなりにオモシロく思えたんですが、基
本的にお気楽に観れる勧善懲悪のヒーロー
の方が好みんなんで、チョット苦手かなぁ
と言ったところでした。
キライじゃないんですがねぇ~♪ (゚▽゚)v
マサル さんへ ノラネコさんへ SGA屋伍一さんへ はらやんさんへ
マサル さんへ
こんばんは(^^)
この作品、原作しらない方もここまで楽しんでいらっしゃるというのを知り、ちょっとうれしくなってしまいました。
原作を読んでいた私は、「ここまで再現しているんだ」ということに狂喜乱舞してしまい、クールに落ち着いて見れてなかったのでちょっと反省しています。
タイミングあえばもう一度みたいですが、、おうちでじっくりブルーレイとかで見るのも素敵そうです。早く発売されないかな~と今から楽しみにしてます。
曲ですが、私も懐かしい曲がいっぱいで、ちょっとうれしくなってしまいました。
ノラネコさんへ
いえ、、リニューアルというか、、エイプリルフール企画の一日のみのお遊びでした(^^;
今日から再び通常どおりにもどっています。
この映画、漫画同様、何度も見直して画面の隅々まで見てみたいですよね。
最初のコメディアンの部屋のシーンからかなり色々な仕掛けありましたしね~コメディアンが最後にみていたTV番組のCMが犯人を示唆していたりと、、マニアックに楽しんでしまいました。
私ももういちど、映画館で見たくなってしまっています。
SGA屋伍一さんへ
1ページ目の男を後でみて、、おおおと思いましたよ!!
見ればみるほど味わいを深めるすごいコミックですよね!
私としては、素顔のロールシャッハをもっとはっきり画面に出してもよかったのでは?とまで思ってしまいました。
一度見ているだけの人にはわかりようないですし
はらやんさんへ
おおお 原作買われたんですね!
いいですよ~もっと濃くて面白いですよ!
映画もファンであるザックさんが撮影しただけに、本当にそれぞれの登場人物がしっかり描かれていてうれしかったです!
是非原作のはらやんさんの感想も聞きたいです!
楽しみにしています!
こんばんは
コブタさん、こんばんは!
3時間近くありましたが、ストーリーも映像も濃密でお腹いっぱいになりました。
かなりマニアックな作りでこういうの好き!
複数のヒーローが出てきましたが、それぞれにキャラクターをきちんと描いていたので、やはり尺はかかりますよね。
原作を読んでいる人はそれほどいないと思うので、丁寧に描いたのは良かったと思います。
僕も原作読んでいなかったので、Amazonで注文しちゃいました・・・。
ブタイム・リミット五分前
まだ記事書いてませんけど、こちらも見てきましたよ
コブタさん、原作をかなり読み込んでますねー 「こんなところにロールシャッハが!」とわかってしまうのは原作ファンの特権ですね
最後のロールシャッハのセリフ、原作を読んだ時はヤケのヤンパチで言っているように思えたんですが、映画では「制御できない自分を止めてほしい」という風に感じられました
わたしの思い込みかもしれませんが、そんなところにザック・スナイダーの人の良さが出てるような気がします
あと個人的にはあのすごい爆弾は出さなくてよかったと思うなー たぶんいきなり映画見た人はドンびきすると思います。アラン・ムーアは怒ってるかもしれないけど。いや、彼は「絶対見ない」と言ってたかな
こんばんは
あれ?リニューアルしてますね!
今年一番楽しみにしていた作品でした。
期待に違わぬ素晴らしい作品になっていました。
20年待った甲斐があるというものです。
原作は冷戦という時代を色濃く出した作品でしたし、果たして20年後の現在に観てどうなのか、という心配はあったのですが、逆に20年という歳月を経た事で、虚構の80年代から現在を眺めるという様な視点で考える事も出来ました。
いろいろな意味で情報量が圧倒的なので、多分二度三度観ても違った顔を見せてくれそうですね。
もっとも日本では確実にコケると思いますので、打ち切りになる前に再観賞しないと(笑
衝撃的でした
こんばんはー。
私は日曜日の夜にこの作品を鑑賞してきたのですが、ブログ記事のほうはまだ書いていません。ちょっと講習で忙しくて...ということもあるのですが、なんだかうまく文章にまとめられる気がしない、ということもあります。
私は全く予習ナシでこの作品の鑑賞に臨んだのですが、いやぁ衝撃的でした。なんというか...イカす映像の連続を身体いっぱいに浴びてきた、という感じでしょうか。懐かしいBGM群も良かったです。(とくにディランとネーナが)すでに2回目に行きたくてうずうずしています。(^^;