
でも、時間物って『おい!』って最後呆れはててしまうオチのものも多く結構観るのにバクチな部分も多いのですが、コチラはまあ納得のいくラストだったかなという感じ、、。。
印象としてはクリストファー・ノーランの『メメント』と『フォロウィング』を足して2で割って薄くエターナル・サンシャインとかを入れて薄めたような内容です。
記事書くのに、ネタバレな内容にかなりなりそうなので(出来る限りその部分は白字で伏せますが、伏せたら謎何書いてあるか分からない内容となっていますし、察しのいい方はラスト分かってしまいます)もしこれからこの映画を楽しまれたいという方は、追記部分は読まれないことをお勧めします。
なので 評価と物語説明だけを先に明記しておきます。
【ストーリー】二人の娘に恵まれ、郊外の一軒家で暮らすリンダ(サンドラ・ブロック)のもとに出張中の夫(ジュリアン・マクマホン)が交通事故で亡くなったという訃報(ふほう)が届く。突然のことに動揺した彼女は母親(ケイト・ネリガン)に手伝いに来てもらい、どうにか平静を保とうとする。だが、翌日彼女が目を覚ますと、死んだはずの夫がキッチンにいて……。(シネマトゥディ)
評価 ★★★☆☆
水曜日に夫が交通事故死する週が、夫の訃報を聞いた直後からシャッフルされた状態で時間が主人公の身に降りかかってくるというこの物語。
カットバック方式の映画をみる観客と同じように、何か起こったらしいけどそれが分からないという状況を主人公が連続に体験するという感じで物語が進んでいきます。
こういった時間をテーマに扱う映画というと、異常な時間というのをいかに分かり易く見せるか? その状況における登場人物の行動は不自然ではないのか? オチは納得のいくものとするのか?というのが問題になってきます。
コチラの作品見せ方としてはキーワードやアイテム等の伏線もかなり親切に配置していることで観客も混乱することなく観ることができますし、もう少し違う行動をとるここともできたのでは?と疑問は感んじるものの混乱した中での行動ということで納得できますし、ラストの纏め方もある意味意外性があり綺麗に纏まって楽しめるということで、満足はできる内容だったけど感動的とまではならないのが困ったところです。
ジャンル的にはサスペンスとありますが、実は家族愛の物語でこのテーマでこういった形で見せるという意味でも面白いと思います。
ただ、、この映画を観ていただけると分かるのですが、このシャッフルが単なる愛の確認のためだけに行った現象とされ、ヒロインは家族の危険を回避できるのか出来ないのか?という問題において?私は納得のいかない部分が出てきてしまいました。
こういう内容の映画に出てくる問題の一つはタイムパラドックスをどうするか?
コチラの作品パッとみた感じ、ヒロインの行動そのものが運命で決められた行為で、未来は変わらないという内容。
北村薫さんの小説 『スキップ』によく似た状況でこの小説は人生の高校生から中年までの時間が落丁してしまったヒロインの物語。
そしてコチラの映画は、『ある週の日月火水が抜け、木曜日のあとに抜け落ちた日がランダムに入り込むという乱丁した人生を過ごすことになったヒロインの物語。
しかもその一週間は夫が交通事故死するという週。
『あっと言う間に過ぎ去った一週間』だったという最初のモノローグも日曜日から水曜日を認識出来ないためにそう感じたのだと思います。
バラバラに認識しているけれど、実際の時間の流れは一つで過去も変わらないし未来も変わらない物語と思うのですが、、。
ある一点のみ、ヒロインが想定外な動きをしたのか違った事態を引き起こしていることがあるのが気になってしまいました。
それは 長女の顔の怪我。最初の木曜日の段階では長女の顔の怪我は無かった。そのあと動揺したリンダの行動のためか長女がガラスにツッコンデ大怪我をします。
最初の時間の流れだとシールを貼っていますし(しかも貼ったのは木曜日?もしかして最初のシーンは月火水のダイジェスト映像だったのかな?)で長女は木曜日綺麗な顔しています。
ということは そこに違った時間を作り出せるとなると、私なら最後に今までの中で最も早い時間日である日曜日にたどり着いたならまず最初にガラスにシールを貼り、娘にもガラスには絶対気をつけることを言い聞かせ、次に事故回避の方法を考えると思うのですが、、ヒロインは未来に自分が体験する事態になるように行動しているんですよね。
細かい確認作業的行為をするのは分かるんですが、普通だったら一番に行おうとするはずの家族にかかる災難を防ぐための努力をあまり行わない事に、不自然さを感じてしまいました。
娘の怪我の件がなければ、もう少し素直に物語や結果を受け入れられてスッキリ感動出来たのかな?
でも、描いているテーマや内容は好みだったり。
こういうSFチックな内容に、ラブ要素を絡めてくるのって結構好きなんですよね~。
バタフライ・エフェクトとか、エターナル・サンシャインとか♪
でもそういった物に比べ穴も多くインパクトは少ないです。
【オオブタさんの一言】先日ドラマ 『ファイブ デイズ』を観てかなり不満を覚えた後だっただけに、コチラも不安だった
けれど、それなりに満足のできる内容でホッとした。
メメントの雰囲気をもった作品というのが印象。
でも、、コレってもっと完璧なハッピーエンドになる手立てや努力を何故しない?とも思ってしまった?

監督 メナン・ヤポ
製作 アショク・アムリトラジ / ジョン・ジャシュニ / アダム・シャンクマン / ジェニファー・ギブゴット / サニル・パーカシュ
脚本 ビル・ケリー
出演 サンドラ・ブロック
ジュリアン・マクマホン
ニア・ロング
ケイト・ネリガン
アンバー・ヴァレッタ
ピーター・ストーメア


























この記事に対するコメント
風情♪さんへ
こんにちは!
たしかに 主人公が余計なことを一杯したから、色々な事おこったようにも見えますよね~
浮気はされたかもしれないけれど、夫は死ななかったかも、、とも思ってみたり。
そういった意味でも不満の残るラストですよね~(><)
こんにちは♪
もしかしたら、リンダが何も行動を起さなかった
方が全てが丸く収まったのでは?と思えてなら
んです。
観ていてボクも曜日の配列が?になってしまい
娘の顔を傷に関して見落としがあったのが我な
がら情けなしと言ったところです…r(^^;)
ノラネコさんへ
既視感ではなく 既視観ですか?!!(^▼^)
たしかに2年もたってますし、タイトルも全く違うものになっていますし、、ポスターの雰囲気も日本語版とアメリカ版まったくテイスト違いますし、、これはうっかりしそうですよね、、。
ハッキリいうと、、主人公の水曜日も、、流れからいうと変なんですよね、、、。
あれをしてしまったら、、、、そのあとの、、木から日はどういう時間になったの??と首をかしげてしまうところがありますよね!
こういう時間物って好きなだけに、、オカシイところ気になってしまうんですよね、、
先日みたファイブデイズも オチ酷かったですよ、、
あちらは、ドラマでしてくる分、、もっとタチ悪いですよね、、
デジャヴ
これ、観ているうちになんだか凄いデジャヴが!
映画の内容が内容だけに、ドキドキしましたが、何のことは無い。
2年も前にアメリカで観た映画でした。
正直あんまり面白くなかったので、記事も書かずすっかり忘れておりました。
今回観て、コブタさんも御指摘の部分も含め、タイムパラドクス物としては致命的におかしな部分を幾つも見つけてしまったので、余計に「う~ん」となってしまいました。
てか、本国公開から2年も経って公開って遅すぎ(笑
今回も記事、書いてないですが・・・