感覚的なものなので説明しづらいのですが、時々映画を見終わったあとに感動とは別の快感がわき起こる時があります。
MFで一眼レフカメラのファインダー覗いていたところ、構図とピントがいい感じにあった瞬間に似た感覚。
そんな感覚になる映画はそう多くなく どうやら複数の異なる感情があるレベルを超えて揺れ動いた時に起こるみたいです。
この映画を観終わった後にも、その快感がわき起こってきました。
こういう映画に今年も出会えた事が嬉しいです。
【ストーリー】孤児院で育ったラウラ(ベレン・ルエダ)は、長らく閉鎖されていたその孤児院を買い取り、障害を持つ子どもたちのホームとして再建しようと夫のカルロス(フェルナンド・カヨ)、息子のシモン(ロジェール・プリンセプ)とともに移り住んでいた。だが、シモンは遊び相手のいない寂しさから空想上の友だちを作って遊ぶようになり、その姿にラウラは不安を覚える。そして入園希望者を集めたパーティーの日、シモンはこつ然と姿を消してしまい……。(シネマトゥディ)
私の今までの感覚では。とか『「セブン」を超える驚愕のラスト』とか他の作品を引き合いに出して紹介されている映画って、その比較に出された作品を超えることはないと思っていました。でも今回その認識を改めました!
コチラの作品『「シックス・センス」以来の衝撃と感動!』と紹介されていたのですが、シックス・センスを上回る衝撃と感動のラストでした!
震えるくらい美しく哀しく愛に溢れているのに恐ろしい映画でした。
彩度を抑えた古い絵画のような映像に、普通なら決して目で見ることのできない悲哀、母性愛、畏怖といった要素を溶け込ませ見せていっている所が見事としかいいようがありません。
恐怖も感情もハリウッドのようにベタにストレートに観せるのではなく、空気や気配で表現していくところがセンスがいいです。ヨーロッパの作品って、こういう所って上手いですよね!
観ていてとにかく恐いのですが、混乱しながらも一心に息子を求めるヒロインに導かれて物語にグイグイと惹きつけられてしまいます。
決して甘くないラストなんですが、ラストゾワっした感動がわき起こり涙が溢れてきました。
何がそこまで素晴らしいのか、、というと全てとしか云いようがなく、脚本・映像・演技の出来がよく見事に組み合わさって一つの美しい世界を作り上げています
凄い映画! その一言です!
コブタの稚拙な文章じゃ、この映画の素晴らしさはまったく表現できてないと思いますが、これはお勧めです!是非是非観に行ってください!

評価 ★★★★★


監督 J・A・バヨーナ
脚本 セルジオ・G・サンチェス
プロデューサー ギレルモ・デル・トロ
出演 ベレン・ルエダ
フェルナンド・カヨ
ロジェール・プリンセプ
マベル・リベラ
モンセラット・カルージャ
アンドレス・ヘルトルディス
エドガー・ヴィヴァール
ジェラルディン・チャップリン
この記事に対するコメント
SGA屋伍一さんへ とらねこさんへ
SGA屋伍一さんへ
だるまさん、、!
伍一さんのSUBJECT いつもププと楽しませてもらっています。
コチラの映画は 観てヤッターと思いましたよ~!
大満足です。
コチラシックスセンスとは、確かに通じるものはあるものの テーマも描いているものも違っていて、私は比べられませんでした。
他の映画を引き合いにだして宣伝って、私『セブンを超えた』という映画もう6本くらい見ていたり、、あら?という感じですよね。
たしかに 旦那さんが一番可哀想ですよね!
かといって、二人で子供の元にいくというのもそれはそれで、、ですし、、悩ましいよころです(><)
とらねこさんへ
こちらは オオブタさんも興味はもっていたんですが、、なにぶん今忙しくて、土日も休めない状態でみれませんでした。
これは確かに恐いのですが、もうホラーとかヒューマンとかジャンル超えてしまってますよね!
構成、脚本 演技、映像 すべてが素晴らしくて、もう大満足でした!
●
わーい♪コブタさんの評価が高くてすごく嬉しいです。
今回はオオブタさんとは一緒にはご覧になられなかったのですね。
オオブタさんが見てたらなんておっしゃるかしら。
別の映画を引き合いに出すのって、分かりやすい宣伝ではあるんですが、その映画を超えることって少ない、という言葉、なるほどと思いました。確かにその通りですよね。
この映画って、いろいろな展開を見せて、物語を複雑に織り込んだ楽しさ、というのがありませんでした?
単なるホラーに終わらないところが面白かったですし、構成や脚本が本当に好きでした^^
何より自分のツボだったんですよ~♪
こういうのを人にススメたいです。
ダルマさんも転んだ
またまたお邪魔します
コブタさん大絶賛ですね! 年の初めからそんなに好きになれる映画に出会えたとは、幸先のよいことで何より♪
>他の作品を引き合いに出して紹介されている映画って、その比較に出された作品を超えることはないと思っていました
わたしもそれ、ずっと思ってました。ほかの作品の名前借りて宣伝してる時点で負けだろうと(笑)
わたしとしては『シックス』を越えた、というほどではなかったですけど、「ほぼ互角くらい」には来たかな
最後の方で動転してるうちにどんどんお話が進んでしまって(笑)。見逃してる伏線もたくさんあるような気がします
確認のためにDVDでもう一度じっくり見たいところです
PS.ダンナさん、カワイソス・・・・