ビートルズの名曲33曲にのって1960年代のアメリカで混乱した時代とドラックによって無鉄砲に疾走していく若者たちの青春が描いたミュージカル。
1960年という動乱のアメリカの狂気と、エネルギーを持てあました若者の激しい青春の熱気に酔いながら感んじる映像ドラックな映画でした。
【ストーリー】イギリスのリバプールに暮らすジュード(ジム・スタージェス)は、まだ見ぬ父を捜しにアメリカへ。父の働くプリンストン大学へ出向いた彼は、そこで陽気な学生マックス(ジョー・アンダーソン)と出会い、意気投合する。さらに、ジュードはマックスの妹ルーシー(エヴァン・レイチェル・ウッド)と知り合い、恋に落ちるが……。(シネマトゥディ)
ハッキリいうと、この時代を舞台にした王道な内容ともいえる物語ですが、やはりビートルズの名曲に載せて進んでいくことで、観る人に不思議な高揚感を与えています。
愛・反戦・青春・友情といったテーマを比較的分かり易くストレートに打ち出しだ物語ですが、テーマというより世界を味わうそんな作品。
最初の展開はやや怠いものの、それぞれが故郷で意に満たない生活をしていた褻の状態から、NYに息一気に晴の状態になり舞い上がり自分の中の押さえきらない感情に酩酊状態となりそれがピークに達して弾け、素に戻り本当に自分を取り戻していくという流れが良くできていると思います。
ただ、途中から激しくなっていくトリップを誘うような幻想的もしくは極彩色の映像に私はちょっと酔いそうになりました。
多分PVレベルで見せるには丁度いい刺激なのかもしれませんが、これが中盤ずっととなるとちょっと疲れてしまいました。
でもそれが激しかっただけに、ラストそれぞれは素にもどり、穏やかな幸せに満ちた姿が心地よく感じました。
とはいえビートルズをただ聴くよりも、この映画は物語にのせてきていることでより歌詞やメロディーが新鮮に聞こえます。
ただこれがビートルズの曲だったからこそ、面白い作品だったという感じはぬぐえないかな?

評価 ★★★☆☆
監督 ジュリー・テイモア
出演 エヴァン・レイチェル・ウッド
ジム・スタージェス
ジョー・アンダーソン
デイナ・ヒュークス
マーティン・ルーサー・マッコイ
ボノ
エディ・イザード
サルマ・ハエック
ジョー・コッカー


この記事に対するコメント
swallow tailさんへ
おおお やっと観られたんですね~
ずっと楽しみにされていましたものね!
でも、、これ、曲がいいから盛り上がるけど、、これビートルズじゃなかったら、、感動できなかったのでは?という所ありますよね!
豪華なPVで、ビートルズの楽曲が楽しめるそれだけが見所?
同感です
コブタさん、こんばんは。
ふぅ~。
やっとこの作品を見られました。
ただ、期待した以上ではありませんでしたね。
というか期待が大き過ぎたのか肩透かしを食らった気分です。
>テーマというより世界を味わうそんな作品。
全くその通りですね。
ストーリーとか内容はつながりがゆるくて「?」というシーンも多々ありました。
あの中盤のバスやサーカスのシーンは
ドラッグでトリップしてしまった様子を描いたのでしょうが
スワロには芸術的すぎて・・・
ええ、豪華なPVを楽しみました。
シャーロットさんへ
シャーロットさんが映画をみる際に、音楽的要素を深く感んじるように、コブタは映像がすごく気になるところがあるので、そこがビビットだと疲れてしまうんですよね~。
でも やはりビートルズの曲は素晴らしい!
どちらかというとベタな物語でも、ここまで昂揚して感動できる作品にしてしまうのですから!
思わず、口ずさんで劇場から出てきてしまいますよね
かぶとむしたち
こんばんは☆
幻惑的な映像には慣れないと確かに疲れるかも知れませんねえ・・・
私は結構平気でしたが。どちらかというと音がうるさい方が疲れる性質かも;
でもそうそう、ビートルズの音楽だからいいのですよね。こんな発想自体がすごくイカシテますっ。
睦月さんへ
本当にビートルズの音楽は偉大です!
本当にこの音楽とともに映像が流れているだけで涙でてきます。
確かに企画勝ちという感じですよね!
これでオリジナルの音楽だったら、絶対ここまで感動はできなかったですものね~
こんにちわ
たしかにこれって、ビートルズ音楽を
使っているからこその魅力だったような
気がしますね。
ビートルズってだけでもう反則ですもん(笑)。
否応ナシに涙腺は刺激されるし、
否応ナシに興奮しちゃう。
企画勝ちって感じは否めませんね。
ミュージカルとして観ると違和感を
感じてしまいますけれど、
新感覚のイメージ映像、もしくは新しい
音楽映画というスタンスで捉えれば
まだ観やすいかなあなんて思いました。
とらねこさんへ
なんか つい デトロイト・メタル・シティーバージョンにしてしまいました!
ブタが「ブタ野郎!」って言うな~って感じですよね~(^^;
ジュードって イギリス人ということもあって、アメリカ社会に対してストレンジャー的な位置であることもあり運動といった行動にのれなかったのでしょうね~
あと、彼ってジョンと同じように平和を愛しているだけに、反戦運動にしても戦うということが出来なかったようですね。
キング牧師のあのシーンは、何度みても言葉にならない感情がわき起こりますよね
●
コブタさん、こんばんは♪
お元気ですか??
「ヨハネス・クラブター」は怖いですね!くふふ
なかなか強烈な表現ですね。コブタさんの絵って大好きです^^*
コブタさん、私ね・・・。
このジュードの、反戦の気持ちがありながらも、活動をすることなく、“芸術”という別の表現を行った彼が、まるでジョンその人のように思えて・・
そこが好きでした!
マーティン・ルーサーキング牧師が倒れる映像は、何度見ても怒りがこみ上げてきます・・。