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●ブレードランナー/ファイナル・カット(Blade Runner)

『ブレード・ランナー ファイナル・カット』製作25周年記念エディション
リドリースコットの非凡さを改めて実感させてくれる一本でした!
今みても、まったく色あせてみえない、時代うつっても名作は変わらない!素晴らしいの一言です。


【ストーリー】近未来、地球環境の悪化により人類の大部分は地球外に移住し、残った人々も密集し高層化した都市部で暮らしていた。宇宙開拓の前線では遺伝子工学により開発されたレプリカントと呼ばれる人造人間が、過酷な作業に従事していた。肉体を超人的に強化されたレプリカントは、外見上は本物の人間と全く見分けがつかない。しばしば反乱を起こし人間社会に紛れ込む彼等レプリカントを捕獲する役目を担うのが、特殊な判別能力を持つ専任捜査官ブレードランナーである。
2019年、タイレル社が開発した最新型の男女6名のレプリカントが脱走、ひそかに地球に帰還してロサンゼルスに潜伏した。元は優秀なブレードランナーであったが辞職したデッカードは、元上司のブライアントから彼らの「退役(リタイア)」を否応なく強要される。捜査の為にレプリカントの開発者のタイレル博士に面会に行くが、タイレルの秘書レイチェルの謎めいた魅力に惹かれていく。
西洋と東洋の文化が入り乱れ、絶えず酸性雨が降り注ぐ大都会でレプリカントをひとりずつ探し狩っていくデッカードだが、やがて最後に残った脱走グループのリーダーであるバッティと対決する内に、彼らが地球に来た真の目的を知る事になる。
(ウィキマニア )



ブレードランナーというと、コブタが紹介するまでもなく有名な作品で、今でこそサイバーパンクの金字塔とも言われるコチラ!
しかし、その時代を先取りしすぎた表現方法が当時は公開はまったく受けず興行成績も悪くカルトムービーとして扱われていた作品でした。
当時SFというと派手なスペースアクションが受けていただけにコチラの陰鬱で閉塞感を感じさせる暗く謎の多い内容は別の意味で衝撃的すぎだったようです。
配給会社も、その点を危惧し、監督の意志を無視し、ラストをハッピーエンドに変更し、大幅にナレーションを増やした初期劇場公開版を作成し公開した事から始まり、数々のバージョンが存在します。
お陰で我が家にも、劇場公開版と、インターナショナル・バージョンなど複数DVDが存在します。
コチラは、リドリー・スコットが総指揮によって編集されたもので最も監督の意図が生きた本来の姿といわれるヴァージョンになっています。
コチラの作品、劇場公開版を観たことのある人が一番感じるのは、映像が美しくなったことと、映画が全体として静かになっていることではないでしょうか。

モノローグが垂れ流しになっていた公開版とはうってかわって、少ない台詞以外は声を挙げることのないデッカード。
そのために映像にじっくり注目することができ、それによって自分の思考を映像に絡めることができ、より深く映画の世界を楽しめるように感じました。
また寡黙な分、世界にどこか溶け込めないデッカードの何とも言えない孤独感が映画全体に絶妙に漂って格好良さが増しています。

長年論議されていたデッカードの正体についても答えを出しながらも、そのことのヒントをさりげなく配置し分かる人には分かるけど、気にしない人がみてもそれはそれで楽しめるというそのさり気なさがいいなと思ってしまいました。

良い映画というのは、映画に身を委ねてただ受け身で楽しむのはなくて、観客の考えや想いを生みだし、それを再び映像に載せて楽しむという、観客に映画へのアプローチの余地を与えてくれるものですよね。
· ただ派手に押しつける作品とは違って、そういう映画って何度でも観たくなるものですよね~。

【オオブタさんの一言】やはりこのサイバー感が最高

時代を経てもまったく色あせない魅力!



ブレードランナー


評価 ★★★★★

監督 リドリー・スコット

出演 ハリソン・フォード
ルトガー・ハウアー
ショーン・ヤング
エドワード・ジェームズ・オルモス
M・エメット・ウォルシュ
ダリル・ハンナ

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『ブレード・ランナー ファイナル・カット』製作25周年記念エディション
『ブレード・ランナー ファイナル・カット』製作25周年記念エディションハリソン・フォード.ルトガー・ハウアー.ショーン・ヤング.ダリル・ハンナ.ジョアンナ・キャシディ.エドワード・ジェームズ・オルモス.ブライオン・ジェームズ.ウィリアム・サンダーソン. リドリー・スコット

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この記事に対するコメント

runrunpandaさんへ

はじめまして コメントありがとうございます!
本当に、規格変更のたびに、、マニアの懐を傷ませるのって、困った問題ですよね!
最近でこそSWリマスターなしの初期バージョン、LDでしかなく、それだけにLDをみるためだけに、友人から使ってないLD最盛期をもらったりと苦労していました。
本当にこれは ある意味困った進化の形ですよね、、

【2008/06/02 00:13】URL | コブタです #-[ 編集]

出世魚ならぬ、出世コンテンツです。

来ましたね、ブレードランナーのブルーレイ。
LD→DVD→BR→続く…
デジタルリマスターとか、再レコーディングとか、
ちょこっとでいいんですけどね。
やはし止まれないマニアックなワタシ。
スターウォーズとか2001年とかもそろそろかしら。

【2008/06/01 14:15】URL | runrunpanda #-[ 編集]

piaaさんへ

原作ものの性ですよね、、
原作が気に入っているものほど、その違いが気になってしまうものです。
私はコチラは別ものであっても。新しい世界を作りあげたことを評価してしまいました。

【2008/05/12 19:55】URL | コブタです #-[ 編集]

確かにそのディストピア的な世界観をはじめ、よくできた映画で、今でも熱烈に支持されているのは理解できるんですが、
原作ファンの私としては、終わり方が公開版もディレクターズカット版も原作と違う点や、
「ブレードランナー」とか「レプリカント」という陳腐な造語がどうも気に入りません。
果ては映画のファンの人が「原作もまあ面白い」とか書いているのを見ると怒りを覚えてしまいますね。
まあ小説の映像化なんて多かれ少なかれそんなものなんでしょうけど…

【2008/05/09 13:47】URL | piaa #-[ 編集]

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