今日は火曜日ということで、109シネマで1300円で映画を観られるということで、コチラの「王妃の紋章」と「NEXT」観てきました。
どちらも別の意味ではったりの利いた映像に、驚愕のラストの映画でした。
面白いといったら面白いのですが、チャン・イーモウって、LOVERS以降なんかテーマ性が薄くなり一見派手で壮大だけど奥行きのない映画を作るようになってしまったと思うのは私だけでしょうか?
【ストーリー】10世紀、唐時代の中国。美貌の王妃(コン・リー)は継子である皇太子(リィウ・イエ)と不倫関係にあった。王(チョウ・ユンファ)はそれを知りながらも“重陽節”を祝うため、第二王子ジェイ(ジェイ・チョウ)を伴い王宮に帰還する。だが盛大に儀式が執り行われる最中、数千に及ぶ黄金の甲冑姿の兵士たちが城内に姿を現し……。(シネマトゥディ)
宣伝どおり豪華絢爛な宮廷に渦巻く陰謀と策略を描いた人間ドラマで、映像、キャスティングは華やかで艶やかな映画なのですが、それぞれの登場人物が意外性のある結末を生むためだけに性格や拝啓設定が作られていて、その世界に深さを感じることが出来ませんでした。
コン・リーを始め見せる事の上手い役者が揃っているので、登場人物それぞれは映画を観ている間は、物語に観客を引き込んで、そしてそれぞれの思惑がどういう結末へと導いていくのかをハラハラして見せてくれます。
ただ、何故王は王妃を毒殺しようとしているのか分からず、何でも見通しているタダモノではない王というわりに全ての原因を王が作っているとしか思えず何を求めているのか分からない事、王妃が王を失脚させようとしているのは分かるもののその後の展望をどう考えているのかが見えないということもあり、クライマックスの戦闘シーンから続く展開に驚愕させられるものの、深く心に残るものがないです。
あれだけの事が起こっていても、何事もなかったように進んでいく宮廷の世界という凄みというのはあるものの、単なる豪華絢爛な家族喧嘩!に終わっているのが残念。
チャン・イーモウ監督ってもっと深い世界が魅力だったと思うのに、なんでこんなに派手さだけを見せるようになってしまったのでしょうね。
「初恋のきた道」「HERO」といったコブタを奮わせた作品を作る、チャン・イーモウ監督の作品というだけにガッカリ感も大きく、色々気になり文句も多くなってしまうのでしょうね。
映像の素晴らしさとか演技の凄さとかあるのにかかわらず、期待を裏切られたという感情のほうが大きい結果になってしまいました。
【オオブタさんの一言】映像は圧巻だけど、映画自身で何言いたいか分からない。
感情移入しにくい人物ばかりだし、結局描かれている世界はとっても狭いので壮大さもない。

評価 ★★★☆☆
監督・脚本: チャン・イーモウ
出演 チョウ・ユンファ
コン・リー
ジェイ・チョウ
リィウ・イエ
リー・マン


この記事に対するコメント
シャーロットさんへ
こんにちは~お久しぶりです
私も面白かったことは面白いのですが、ちょっと色々気になって締まったんですよね(^▼^;
多分イーモウさんの作品でなければ、もっと楽しんでいたように思います。
それまでが素晴らしい深い脚本の映画ばかりとられていましたからね~
でも、確かに戯曲とかオペラとか舞台のノリで観るならたしかに、違和感なくみれたのでしょうね~
すっかりご無沙汰;
こんにちは;
いつもいつもありがとうございます;
わーい、私は面白かった派ですよー。笑
いえ、家族喧嘩でよいのです。我が家と一緒。あ、でもさすがに毒盛りなんてないと思うけど;・・・されていたら恐いわねー;(う、笑えない;笑)
王様とかお姫様って結局狭い世界に住んでますからね;どうしたって捻くれるでしょう。
確かにこれで中途半端な演出だったら私もゲンナリしちゃったかもしれないです。
脚本重視のお方にはちょっと厳しいお話でしたでしょうねえ;いーもうは、もーいーですか??爆
風情♪さんへ なななさんへ となひょうさんへ
風情♪さんへ
コチラの作品面白いことは面白いのですが、以前のチャン。イーモウ監督作品が好きなだけに、深い世界を期待してしまうのでガッカリもしてしまうんですよね。
そうじゃなかったら、もっと素直に「おおお~!」と感嘆しして楽しんでいたのでしょうね。
なななさんへ
その非情さ無情さは私も「おお」と思ってしまいました。
しかし、チャン・イーモウにしてはテーマ性がまったくない事がガッカリしてしまたt要因なようです。
となひょうさんへ
本当にあれだけ豪華で壮大なようで、単なる家族内喧嘩というところが面白いですよね。
オリンピックどうなってしまうのでしょうね。
オリンピックに向かって頑張っているアスリート達による感動の戦いになんか水さされそうで、悲しいです。
遅くなりました・・・
コブタさん、こんにちは~
TB&コメントありがとうございます。
登場が遅くなって、どうも・・・(汗)
うーん、あれだけ広い住まいで、視野の狭まった嫌な感情がぶつかりあっていて唖然でしたね。
遠征から戻った次男は、さすがに一番まともn感じられました。
北京オリンピックは、イーモウ監督が関わるという部分で気になっていますが。
最近のニュースを見ると、悪い意味で気になってしまいませんか。
オリンピックって、毎回もっとワクワクするもののはずなのに、大丈夫かしら。
こんばんわー
コブタさん♪
なんだかつまんねーかも・・・なんて思いつつでしたが、ラストの今までやってきたことムダでしたーってところが好きだったりします(笑
んでも全体的には不満だらけです。
なんだか「HERO」以降すっかり似たような映画ばかりで・・・でももうこの路線はムリな気がしますー。
こんにちは♪
確かにボクも「LOVERS」あたりから何か違うな~と言う
思いを抱いてました。
本作は、個人的に血縁同士の怨恨&利益が絡んだドロドロ
内紛劇も、こう言う様相が当たり前でもあった日本の戦
国時代あたりの歴史が好きと言うことも手伝って結構
オモシロく観れました。
かなり違いますが、3人の皇子のキャラ設定も何となく
ですが、信長の信忠&信雄&信孝の息子みたいなものが
あって好きでしたね~♪ (゚▽゚)v
swallow tail さんへ
私もコチラの作品観るべきところは豪華絢爛な部分だけかなという感じで、かなり評価的には低いです~
私って★★★の幅が広くて、どこか見所がちゃんと一つでもあれば★3にはなるという甘さだったり。今回は2に近い3でした。
それぞれの登場人物の背景が上手く描かれていないことでが何を求めているのかがまったく見えてこないんですよね、、。
派手は映像でそんなことごまかせるとおもったのでしょうか、、(><)
意外性!
コブタさん、オオブタさん、こんばんはー。
おー!!
ポイントカードデーを活用していますね。
でも、来月からは109が10日と19日も1000円で見られるようにするそうなので
スワロの中では109優勢になりそうです~。
さてさて本作・・・
中の下、という評価が多いですよね。
スワロもそんな感じです(苦笑)
初めて映画館で見る中国映画だったんですけど・・・
>それぞれの登場人物が意外性のある結末を生むためだけに作られていて
まさにそれ!
「ギャフンといわせてやろうぜ~」みたいな
下心が見え見えなのがイヤでした(苦笑)
脚本が粗すぎましたね。