ブレア・ウィッチ・プロジェクトのように秘密のベールでくるんだ宣伝方法のほうばかりとり囃されて、映画自身がどこか置いていかれた感がありますよね。
しかも試写会で実際観たという人からはあまりいい評判を聞かないのので、あまり期待をせずんに観にいったのですが私とオオブタさんがけっこう楽しめました。
ブレア・ウィッチ・プロジェクト/宇宙戦争(2005年版)/ゴジラ+エイリアンなどいった作品の良いところを抽出した感じでしょうか?
実際エンディング曲はゴジラのテーマをイメージに作られているという話ですし、そういう意味でもJ・J・エイブラムスの過去のパニック映画への愛やこだわり感じることができます。
【ストーリー】とあるニューヨークの夜、日本への転属が決まり、赴任することになったロブ(マイケル・スタール=デヴィッド)のために、大勢の仲間たちがサプライズ・パーティーを開く。そのパーティーの最中、突然、とてつもない爆音が聞こえ彼らが屋上へ行くと、まるで爆撃を受けたかのようにニューヨークの街がパニックに陥っていた。(シネマトゥディ)
コチラの作品、素人がホームビデオで手ぶれしまくりで撮影した風の映像のみで構成され、結論を見せずにぶった切ったように終わるラスト、このことをどう取るかで賛否が分かれているようですね。
私は臨場感あふれるパニックの様子を演出した映像、また大事件をごくごく狭い視点で表現したことを面白いと感じました。
また音声がよく、BGM一切なしでライブ感あふれる映像に登場人物や謎の生物の足音や破壊音、軍隊の起こす爆音のみが流れているのですが、それが低音が効いていていい感じです。
確かにクローバー・フィールド事件自身はどうなったのかは分からない、襲ってきている生物は何なのかも分からない、事件は解決したのか、それとも依然脅威は続いているのかも不明ではるもののこの映画において出てくる登場人物の物語は綺麗に纏めています。
何か事件に巻き込まれたときにそのことに動揺しながら携帯カメラとかでその様子を撮影して記録を残そうとする現代的感覚、また突如謎の生物に街を襲われたとき一般市民レベルでできる事の理解できる事の少なさ無力さがとてもリアル!
きなり襲い掛かってくる化け物と一般市民となると『グエムル -漢江の怪物-』のように映画においては戦って倒そうとするという流れが多いのですが、銃など武器もなく、出来ることはただ逃げることだけそこに新しさを感じました。
無駄に動く!やたらカメラを動かす!カメラ回している人の音声を一番拾うマイク、何かあった後にカメラを向け肝心な瞬間が撮れてない等素人による撮影の特徴を絶妙に捉えていてそれによって上手く観客に謎を与えて盛り上げています。
そして一見無作為に思える撮影映像の中にも人物紹介とその人間関係、進行していく救出+逃亡劇、現代のロブとベスのラブストーリーがキチンと描かれ完結させています。
なので、私は世間で言われるほどの放り投げた感じはうけませんでした。
ただ、すっきりとした解決なり結果がないと嫌という人には向かないかもしれませんね。
あと、手持ちビデオカメラで撮影した風の映像は結構気持ち悪くなる人も多いでしょうから、ある程度の元気は必要なのかも。
コブタ作成のコチラの映画のFLASH動画はコチラです。
映画の中で不明だった「アレ」の目的が少しは分かるかも?
【オオブタさんの一言】けっこうラスト皮肉が利いていて面白かった。
また久しぶりに低音がいい感じに響く映画でそこもうれしかったです。
ただハッドうざすぎる~そこがちょっとイラつきました。

評価 ★★★★☆
監督 マット・ーヴス
製作 J・J・エイブラムス / ブライアン・バーク
脚本 ドリュー・ゴダード
出演マイケル・スタール=デヴィッド
マイク・ヴォーゲル
オデット・ユーストマン
リジー・キャプラン
ジェシカ・ルーカス
T・J・ミラー


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この記事に対するコメント
となひょう さんへ
コチラの作品って、パニック映画をに倒しているような、ある程度の映画を見慣れている人は楽しめるみたいですね~!
逆にあまりにも発想が斬新なために、普段みたんで普通のパニック映画を期待していくと「あら??」と違和感だけ感じて終わってしまうみたいです。
こんにちは。
ちょっと久し振りになってしまいましたが、お邪魔しますね。
そうか、この作品の試写での評判はイマイチだったのですね・・・
1回こっきりの試写なのに。
この作品は、演出法こそを楽しむべきという感じがありますね。
ここに乗れないと、もう終わりって感じもします。
私も乗れたクチですーーー
乗り物酔いするタイプなんですけど、映画だからなのか鑑賞中に具合が悪くなることはありませんでした。
見方を変えて、面白いと感じてくれる人が増えると嬉しいですね。
ジグソーさんへ
『宇宙戦争』『グエムル -漢江の怪物-』も捕縄の狭い始点で描いていたのですが、映画の基本は壮大さ迫力を出す演出するのですが、コチラはあえてそれをしてないんですよね。そこが凄いですよね。
個人がああいう状況で感じえる範囲だけしか見せないことで臨場感と緊張感を出すとは、凄いアイデアでした(^^)
どうも!
『宇宙戦争』もかなり狭い空間でしか見せてませんでしたが、本作は史上最高に狭い空間でしたよね。
だからこそだせるリアル感とか、恐怖がとても楽しかったです。
色んな演出が全部巧いと思いましたね。
なななさんへ
こんにちは(^^)
これってアイデアの勝利ですよね!
その視点の斬新さでついついみてしまいますよね!!
ハッドのうざさが光ってましたよね~(^^;
こんばんわー
コブタさん♪
一般市民から視点の怪獣映画って今までなかったような・・・でしたので、その辺から楽しめました♪
逃げ惑う人々を見て、なるほど大変だなーとずいぶん冷静になっていたのですが、色んな面白さがあったと思います。
実際に考えればおかしいことだらけですが、観ている間はそんなこと感じませんでした。
ハッドは典型的な空気読めない人でしたねー。メイワク~!!
出人さんへ はらやんさんへ swallow tail さんへ
出人さんへ
ありがとうございます!
早速タイプミス直しておきました~
私も後からアレコレ情報入ってくるのが嫌で初日の初回を狙ってみにいってきました。
敵の正体最後まで分からずしまいですが、チープなネタでこられるならこうして謎のまましておいてくれて良かったと思いました。
はらやんさんへ
はらやんさんは、あのエンディング曲の意味を即効気がつかれたところはさすがです!
この作品、そういったJ・J・エイブラムス さんの思いを受け止められた人の評価が高く、そこに意味をもてなかった人には低いそんな作品になってしまいましたよね。
swallow tail さんへ
混んでるということは、映画館に慣れてない人が多く席間違え多かったのでしょうかね~。でも席まちがえている人ほどギリギリや始まってから入ってきて迷惑なんですよね~(--;
私とオオブタさんは「アレ」がハッドのうざさにキレて主人公たちを襲ってきているのかと思いましたよ~
うるさい・・・
コブタさん、こんにちは。
久々に混雑した映画館で見ました(笑)
そうしたら、結構座席間違いがあって予告編の間にかなりの人が移動していましたよ(苦笑)
ライブ感あふれる映像はスワロも堪能しました。
堪能して胃もたれが・・・
>また大事件をごくごく狭い視点で表現したことを面白いと感じました。
なるほど。
コレだけの大事件をある一人の人物の目線でしか見てませんでしたよね。
普通の作品だったら第三者(空からとか)からの目線というか
全体像がわかる捉え方が一般的ですが
この作品には一切それがありませんでしたね。
確かにこの見方は面白いです!
でも、ハッドはうるさすぎでしたよね・・・
スワロも感じました(苦笑)
こんにちは
コブタさん、こんにちは!
ライブ感にこだわりぬいたこの手法は、とても新鮮に思えました。
音楽も一切なくて、遠くから聞こえてくる「ドーン、ドーン」という音は、何が起こっているのかわからないからかなんだかとても怖い感じがしました。
エンドロールの音楽はやはり「ゴジラ」を意識しているんですね。
この映画の手法だと、制作者があからさまに主張できるのはエンドロールだけですから、とても思い入れがあるように思いました。
わたしも見ました
ネタバレが耳に入ってくるのがいやだったこともあって、昨日の夜見にいってきました。斬新な感じでした。また、ああした終わり方もありだと思いました。主人公はわかっても、問題の「敵」がどうなったのかってことが、観客にわからないのがね、それだって興味があるでしょう。そこの折り合いをどうつけるかってことだと思いました。妙に描くと蛇足で、それまでの全体的な完成度をぶち壊しにしかねないので。ま、そんな感じです。
記事書いたらトラバしますね。
・「問う眉宇劇」ってちょっとわからなかった。ひょっとしたら「逃亡劇」ですか。
ノラネコ さんへ 風情♪さんへ
ノラネコ さんへ
本当に怪獣パニック映画でこんな視点で描く方法があるのか!というのに感動してしまいました!!
そういうJ・J・エイブラムス のゴジラなどへの作品への愛があるからこそ生まれた作品だと言う幹事ですよね~
風情♪さんへ
私も、、あのカメラマンを担当していたハッドのうざさで感情移入はできなかったのですが、迫力のある映像とbgmなしの擬音のみの世界が臨場感がありひきつけられました。
それに登場人物が超人でもないところに新鮮さを感じ楽しんでしまいました。
こんにちは♪
一個人による目線のワリには自分がその場に
いて、ロブたちと共にという感覚があまり無かっ
たんですよ。
それにこれはボクだけのことかも知れませんが
撮り口は別として、怪獣の造形や在り方に日米
の差を感じなくもないんですよね~r(^^;)
こんばんは
怪獣映画を知り尽くした人たち故の、新しい視点だと思います。
実際起こっている事は、ゴジラあたりと大差ないのに、視点と語り方を変えただけでこれだけ斬新になるのだと目から鱗でした。
元祖ゴジラの国、日本の映画人へも大きな宿題を投げかけられた様な気がしました。