コブタは家族にミステリーを生業にしている人がいることもあり、結構ミステリー好き!
それだけに コチラの作品期待を高めに観に行ってきました。
ミステリーとみるとオリジナル版に比べ、その要素は低くなってしまっていたようで、そういう意味では謎も多く残したまま終わることもありスッキリは出来ません。
主役二人の作り出すなんともいえばい淫靡で妖しい世界は凄まじく、マイケル・ケインとジュード・ロウの作り出す独特な空気を楽しむ映画ですね。
【ストーリー】ロンドン郊外の邸宅に住むベストセラー推理小説家ワイク(マイケル・ケイン)の元に、彼の妻の愛人ティンドル(ジュード・ロウ)がやって来る。「奥さんとの離婚に合意してほしい」と言うティンドルに、ワイクはあることを提案。それは、ワイクが所有する高価なネックレスをティンドルに盗み出してほしいというものだった。(シネマトゥディ)
ミステリー映画の名作と名高い『探偵<スルース>』。
『探偵<スルース>』は練られた脚本と二人の俳優の熱演、限られた空間の中で二人の男会話だけで盛り上げていくというとんでもないサスペンスドラマなのです。
登場人物は、傲慢な推理小説家と、小説家の妻の愛人である野心的な男の二人だけ。そんな二人が平和に普通の対話をするわけもなく、、二人が意地とプライドをかけて心理戦を繰り広げていき、物語は二転三転と変化しアッと思わせるラストと兎に角凄い作品でした。
そしてこれは そのリメイク作品。
オリジナルで愛人を演じていたマイケル・ケインが今回推理小説家ワイクを演じ、彼に対峙する愛人をジュードロウを演じているわけですが、思わずニヤリとさせるシニカルで洒落た台詞と二人の演技が素晴らしく最後まで先が読めずに物語が進んでいきます。
この作品、小説家ワイクは偏執的で傲慢、愛人のティンドルもプライドと欲の深い男でどちらにしても一癖も二癖もあり裏のある人物。その二人の本心の読めない対話がジリジリとした緊迫感をもって進んでいき思いもよらぬ方向に進んでいきます。
オリジナルとはまた違った方向に進む物語に別の意味で驚かされた人も多いのではないでしょうか?
騙し合いというわりに、相手への支配力を持っているのはそれぞれが自分が描いた短いシナリオにのって行動しているときだけで、その騙しも比較的観客には読める内容でそこではあまり騙された感覚はしないのですが、それ以外の時の会話にある二人の本心が見えません!
ワイクが支配する第一幕、ティンドルが支配する第二幕までは観客は二人考えは読めるのですが、妖しい心理戦を戦わせる第三幕は本心がどこにあるのか本当に読めなないんですよね。
もしかして、ワイク・ティンドル以上に観客を騙しているそんな感すらしてきます。
立場は違えど、ワイクとティンドルの二人って精神的にそっくりなんですよね。だからこそ生まれてくる相手への妙な感情も有りなのか、、それとも相手への新しい心理的攻撃なのか、、。
それこそが この映画の味わいであり見所。
今はやや年をとったとはいえ嘗ては美形俳優としての過去をもっているマイケル・ケイン、妖しい美貌をもったジュード・ロウの二人だからこそ生まれる、淫靡な対立関係こそを楽しむ映画な気がします。
スッキリしないラストに一緒に観に行ったオオブタさんは不満を残したようですが、コブタは楽しめた映画でした。
でもやや女性向けなのかもしれませんね。
【オオブタさんの一言】二人の役者の演技は素晴らしいとは思うけど、結局なんだったんだという感じはぬぐえない。
騙し合いというほどには騙し合ってないし、俺的にはスッキリしない映画だった。

評価 ★★★★☆
監督・製作: ケネス・ブラナー
出演マイケル・ケイン
ジュード・ロウ


この記事に対するコメント
とらねこさんへ
確かにミステリーを銘うっているところもあり、そういう意味ではあのはっきりしないラストに不満覚えている人多いですよね~
でも私はこの二人のなんともゆがんだ先の本音の見えない戦いを素直に楽しみんでしまいました。
ワイクはティンドルって一見一人の女性をめぐって戦っているようで、、実は自分のプライドのために戦っているだけなんですよね~
そういう意味では最後に駆けつけた妻にとっては皮肉で最悪のラストがまたいいかなと思ってしまいました。
第3幕
コブタさん、こんばんは~♪
これ、ラストがイマイチっておっしゃっている方多いんですね。
私は、コブタさんがおっしゃるように、本当はワイクはティンドルに惹かれていたのだと思いますよ。
自分によく似ているから・・まさにそうだと思います。
こういうかけひき、裏の心理などを想像しながら見る自分には、なかなか面白い作品でした。
なななさんへ
はい気持ちいい春になりましたよね~
なんか桜見ると元気がでてきますよね~
さてコチラの作品ラストの展開は色々思ってしまいますよね!
面白いのですが、何処までが本心か、何がやりたいのか見えないまま終わってしまいますので、、
でも ジュードの美しい姿を堪能出来るだけでも価値あるのでしょうね~(^^)
こんばんわー
コブタさん♪
桜が満開に咲いておりますよー!
春ですねぇ。
オオブタさんの言いたいことがすごくわかります。
楽しんだんだけど私も結局なんだったんだろう・・・って気持ちは拭いきれず。
楽しんでる一方で、ん?んん?んんん?ってなってしまい、ちょっと誰か一回止めて!と言いたくなり(苦笑
ラストもびっくりしてしまいました。
swallow tail さんへ
スワロさんも コチラ気に入られたんですね~
ここがどうだとか細かく言うのではなく、理屈ではなく楽しめました。
いろんな意味で妖しい二人の妖しい戦いを堪能してしまいました。
でも、、これって喜んでいるのは女性が多いところから、やはり女性向けなのでしょうかね~
ジュードっ!!
コブタさん、こんにちは。
この作品、コブタさんのおめがねにかなったようですね。
スワロもすっごく楽しめました。
>ワイク・ティンドル以上に観客を騙しているそんな感すらしてきます
おお。
まさしく。
騙されました(笑)
コブタさんのおっしゃる通り、1、2幕はそれぞれの下心といいますか
本心がしっかりとわかったのですが、3幕目はイマイチわかりませんでしたね。
口ではいろいろ言っているのですが全てが怪しすぎて。
そして、ジュードの魅力にしっかりと引っかかってしまったわ~
二純さんへ となひょうさんへ
二純さんへ
第三幕の展開で、オリジナルかリメイクかで評価割れるところでしょうね~
純粋にミステリーとしてみるなら、オリジナルなのですが、別の怪しさをもっていましたよね!
しかも、最後まで二人の本音が読み切てずに終えてしまうだけに、、コチラは呆然としてしまう所もありましたが、それが味になっていましたね!
ただ、、二純さんのような男性からしてみたら、、どうだったのでしょうか??
となひょうさんへ
二人の関係は、オリジナルと一緒ですよ!
それに第二幕までは物語の進行も同じです。
結局出てこない妻は二人にとってどうでもよく、二人とも自分しか愛してない男と思ってしまいました。
だからこそプライドが傷つけられる事が最大の屈辱であり、そうなるととんでもない行動に出る、、ということなのでしょうね。
ただ、、最後の提案って、裏があるのかないのかが読み切れないままに終わるので唖然としてしまうところありますよね~
おこんばんは。
TB&コメントありがとうございます。
最初は、「夫の愛人」ではなくて「妻の愛人」なんだー
それが現代流なのねぇぇ、と思ったのですが。
このリメイク作品って、オリジナルからその設定だったんですねー・・・
2人芝居としては、俳優にとってはとても面白い内容だと思うんだけど。
私自身の観点からすると、2人のゲームには余り共感できなかったです。
男の気持ちがわかってないのねぇ
とも思ったのですが、オオブタさんもスッキリしていないのかー
やっぱり人それぞれということなんですねー
作家は創作意欲も性欲も峠を越した身の上。だからこそ、美形とはいえ将来のないB級役者に妻が奪われたことに我慢できず、一方的な殺人ゲームを仕掛けるのですが、後半攻守が逆転。防戦一方だったジュード・ロウが追い詰めていく。新旧「アルフィー」を演じ合った2人の怪しい視線を絡み合わせる同性愛的シーンは、映画マニアにとって至福の瞬間。オリジナルの「探偵〈スルース〉」に敵わないという超マニアがいるかも知れませんね。男のプライドとエゴがぶつかり合う死闘に女性は萌えるのでしょうね(笑)
睦月 さんへ
これって、脚本もいいのですが主演2人の演技が光ってこその、この内容ですよね~
二人の心理合戦凄かったです~!
ラストの展開もビックリでしたし、一番騙されたのは観客という感じでしたよね~
第二幕の刑事の正体はきた瞬間に読めてしまったのですが、、第三幕の物語の進み方は読めませんでしたよーー
まさか ねぇ~(><)
こんばんわ
いやー・・・大変面白い作品でした。
私はオリジナルを観たことがないので
比較のしようがないですが、豪華2大
俳優による2人芝居という設定と、
ジリジリ詰め寄るような心理合戦に
とことんハマりまくってしまいましたわー!
第2幕のゲーム。
あの警官がまさか彼だったとは・・・
私すっかり騙されましたからね。
まるでルパンみたいな化けようでしたわ(笑)