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●ヴォイス・オブ・ヘドウィグ(Follow My Voice: With the Music of Hedwig)

ヴォイス・オブ・ヘドウィグコブタが愛して病まない映画、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のチャリティーを目的にしたトレビュートアルバム「Wig in a Box」の制作風景と、その募金先となったハーベイ・ミルク・ハイスクールに通う生徒4人の生活を追ったドキュメント映画。

このようにムーブメントを興していっている「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」という映画そのものがもつパワーと、現実の世界でマイノリティーとして必死で生きる小さいヘドウィグたちの姿に、言葉にならない感情がわき起こってくる、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」本編に劣らないほど感情を揺さぶる作品でした。


【ストーリー】 ゲイやレズビアンといったセクシャル・マイノリティの若者たちのため、ニューヨークに設立されたハーベイ・ミルク・ハイスクール。その基本理念に賛同したジョン・キャメロン・ミッチェル監督やミュージシャンたちによるチャリティ・アルバムの制作過程を追うドキュメンタリー。オノ・ヨーコら個性派アーティストが「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」の曲をカバーするほか、4人の生徒にスポットを当て、彼らの葛藤や思いを映し出していく。
映画.comより




コブタが実際もっているアルバムの売り上げがハーベイ・ミルク・ハイスクールという高校への基金のために作られていたというのを、この映画を観るまでしりませんでした。
(海外版ということもありまり、パッケージをしっかり観てなかったというのもありますが。。)

コチラの作品オノ・ヨーコら個性派アーティストが「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」の曲をカバーして演奏している様子も楽しく魅入ってしまうものがあるのですが、このドキュメント映画においてはこれは豪華なオマケで、中心に描かれるのはハーベイ・ミルク・ハイスクールに通う生徒達。
ハーベイ・ミルク・ハイスクールとはLGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クィアの略)の子供が迫害を受けずに安全に教育をうけるために創設された学校。

「“違い”とは尊重されるべきもので、あらゆる生徒は安全な教育と“ホーム”よ飛べる場所があるべきである。」というがこのハーベイ・ミルク・ハイスクール理念であるものの、現実はマイノリティーとして存在してしまったら異常者と扱かわれ迫害されるのが現実。
特に多感な10代の子供にとってLGBTQであることは苦しみも大きく、自分の存在の意味に悩み、カミングアウトしたらしたで家族から理解されず、学校から疎外され、孤独の中で生きていくしかなくなる現状。
子供にとって、一番自分を認めてほしい家族から否定されることの悲しさ、ただ自分らしく生きたいだけなのにそれが認められない苦悩、そんな子供たちの様子や言葉は観ていて心臓が掴まれるような気持ちになってきます。
みんな本当にまっすぐでよい子で、ただ普通に人間として幸せになりたいだけなのにそれが出来ないという事実が、悲しく苛立たしくなってきます。

恋人もいるし、学校内では同じ悩みを抱える友達もいるものの、一歩学校を出たら保護や応援する援助団体はあるものの家族や宗教団体などからはパッシングをうける状態で。

「過去にも先にも私が馴染む所はない」
という言葉をこんな小さい子供に言わせてしまうのが、LGBTQの人たちがおかれている現状なんですよね。
有名人にもLGBTQの人も多く堂々とカミングアウトしていますが、その人自身自分に対する自信と強さももっているからこそでマスコミも純粋に応援しているのではなく、どこか面白がって書き立てている所がありますし、本当の意味で受け入れたれた世界というのは存在していないのが現状ですよね。

実際コブタがこの子たちの立場だったら、頑固で古い考えの父、敬虔なクリスチャンの母に対してとてもじゃないけどカミングアウト出来ないし、したとしたら大変な事になるでしょうし、自分はどうなってしまうのかなとと考えてしまいました。

コチラのドキュメントはより多くの人に観てもほしいし、そしてLGBTQの子供達の姿をみて声を聞いてほしいと思いました。
そして一緒に合わせて CDも買って堪能してほしいです。

ヴォイス・オブ・ヘドウィグを観て改めて感じたのは、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」作品の凄さです。
「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」映画自体はLGBTQがテーマではなく、自分をいかに自分が愛し自分自身を認め受け入れるのかというもの。
、大きいムーブメントを興している作品ってあまりないのではないでしょうか?

これも、ジョン・キャメロン・ミッチェル監督の万人に対して平等で愛ある温かい視点でみることのできる人柄があってのことなのでしょうね。
その愛に満ちた心が、自然に人愛そうという、苦しんでいるLGBTQの人に何か力になることをしようという動きを作っていくのでしょうね~

これはジョン・キャメロン・ミッチェルやコチラのドキュメント映画の監督であるキャサリン・リントン自身もLGBTQであるからではなく、 レントの作者であるジョナサン・ラーソンのように、LGBTQのストレート関係なくただ人間対人間として観ることのできる物の見方が出来る人だからこそ、彼らの目を通して作られた作品が、誰もが自然に見えて平等な視点で見ることができるのだと思います。

是非是非、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」とコチラの「ヴォイス・オブ・ヘドウィグ」、そしてトレビュートアルバム「Wig in a Box」合わせて楽しんでもらいたいです。


【オオブタさんの一言】シンディー・ローパーの歌っている姿が見れないのはちょっと残念。あたらめてヘドィッグの音楽の良さを感じながら、その曲とリンクするように描かれる子供たちの姿に心打たれた。



ヴォイス・オブ・ヘドウィググラフ

評価 ★★★★★
kobutakobuta

監督 キャサリン・リントン

出演 ジョン・キャメロン・ミッチェル
オノ・ヨーコ
ヨ・ラ・テンゴ
フランク・ブラック
ザ・ブリーダーズ
ベン・フォールズ
ベン・リー
ベン・クウェラー
ルーファス・ウェインライト
ザ・ポリフォニック・スプリー
ジョナサン・リッチマン
スリーター・キニー
ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ




ヴォイス・オブ・ヘドウィグ
ヴォイス・オブ・ヘドウィグドキュメンタリー映画 ジョン・キャメロン・ミッチェル オノ・ヨーコ

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