愛と希望に満ちていて、無邪気に楽しめるミュージカル映画だった。
ミュージカル映画として60年代ぽい世界と音楽ももちろん素敵!
それに加えて、脚本もけっこう良くできていて、主人公の成長と心の動きを素直に追う事が出来て、世界に自然に引き込まれていく。
ダンサーを夢見る、フトッチョな女の子トレーシー。
ふとしてきっかけで憧れのTV番組コーニー・コリンズ・ショーのダンスメンバーを獲得する。
キュートで飾らない性格のトレーシーはそのキャラクターによって一躍スターになり、ビックサイズの婦人服のイメージガールに大抜擢され、憧れのリンクといい感じになり、トレーシーに触発されフトッチョ体型を気にして引きこもり気味だった母親も外の世界へと踏み出すようになり幸せのトレーシー。
しかし大好きな黒人の友人たちに対する偏見という悲しい現実を目の当たりにして、、立ち上がることを決意するのだが、、。という物語。
ハッキリいうとお伽噺とも言う感じの他愛ない内容ではあるものの、夢は叶い、愛は人を幸せにして、正義の行動は報われて、世間みんなも偏見のない平等な世界を心から望んでいるというピースフルな世界は見ていて暖かく気持ちいい!
今現在が、幸せでいい善意な方向に物事が進んでいる世界ではないだけに、この映画のような世界に惹かれてしまうのかもしれない。
そして主人公トレーシーのキャラがよく、夢と愛と根拠のない自信に満ちた天真爛漫な女の子で、見ていて何故登場人物みんなが彼女を愛するのかが納得してしまうほどキュートで可愛い!この作品がデビュー作とは思えないほどの弾けた存在感が素晴らしいと思った。
キューティーブロンドのエル以来の爽快なプラスのエネルギーに満ちたヒロインがいい!
トレーシー役ニッキー・ブロンスキー、ダンスはこの映画に出る事が「決まってから勉強したという経験の少ない部分を上手くフォローし彼女のキャラクターの魅力はしっかり出しつつダンスは他のメンバーで華やかに見せるという使い方も上手かったと思う。
また回りを支える回りの面子も、ジョン・トラブルタ、クリストファー・ウォーケン、ミッシェル・ファイファー、クィーン・ラティファと豪華でそれぞれがまたいい味を出している。
そしてそれぞれがどういう役割をもっているかをシッカリ把握して、トレーシーにとってどういう存在であるのかをキチン把握して表現しているのでいい感じに双方の存在を生かしている。
一番謎のキャスティングだったジョン・トラブルタの母親役!
これもかなり異様ではあるものの、ノリノリで楽しそうにやっているトラブルタを見ているうちに慣れて馴染んでいくところも凄いと思う。
でも、、何故このキャスティングになったのかは、見ていても謎のまま。
ジョン。トラブルタは以前シカゴのオファーを断ったことを激しく後悔していたそうですが、それで今回のこの役に繋がったということなのか?
偏見なんて下らないものでそんなもの捨て去ってみんなで楽しく行きようというこの映画のテーマを体現するために、この母親は男性のトラブルタが演じている!という固定観念や偏見を捨て去って!彼女はHOTなトレーシーのビックママ!さあ一緒にヘアスプレーの世界を満喫しよう!ということなのか??

ただ、ミュージカル好きとしては、コチラの作品音楽はいい感じなんですが劇場を出るときについつい口ずさんみながら出てくるようなほど気に入った曲が無かった。
全体的にはいいのに、突き抜けた一曲がなかったのが残念です。
評価 ★★★★☆
監督 アダム・シャンクマン
出演 ジョン・トラヴォルタ
ニッキー・ブロンスキー
ミシェル・ファイファー
クリストファー・ウォーケン
クイーン・ラティファ
ザック・エフロン


この記事に対するコメント
ジグソーさんへ
本当に思いっきりハジケテスッキリできる映画でしたよんね!
トラヴォルタ縦も横も大きかったですよね~
あれで踊るってトラブルタ凄いと改めて感心してしまいました!
どうも!
本当にはじけっぱなしでハイテンションな映画でしたね!
でもとっても楽しくてすきな映画です。
ただトラヴォルタがあまりにでかくて恐ろしかったです(笑)
ニ純 さんへ。となひょうさんへ、睦月さんへ
ニ純さんへ
60年代な時代の描き方もまた楽しいですよね!
トラブルタ、最高でしたよね!だんだん美しくみえてくるところが恐いですよね!
となひょう
差別を明るく前向きに改善していこうというパワーが気持ちいいですよね!
トレーシーのポジティブさが私もすごい気持ちよかったです。
睦月さんへ
楽しいのに、テーマもしっかりしている所がこの作品の素晴らしさですよね!
ミュージカルっていいなと素直に思える作品でした!
こんにちわ
ああ・・・たしかに。
思わず口ずさんでしまうような音楽がなかったですよね。
去年のレントとかはメインミュージックが決まっていたし、ドリームガールズもそういうのがあったから、観終わっても尚ノリノリ状態が続きましたもんね(笑)。
いずれにしろ、すっごく楽しい1作でした♪メッセージ性もしっかりとあって、ただ楽しいだけの空っぽ映画ではないところに好感が持てましたです。
TB&コメントありがとうございましたー
コブタさん、こんにちわー
本当に楽しい作品でしたよねー
見る前は、ひたすら歌って踊る場面が続くだけだと思い込んでいたもので。
差別を批判する強いメッセージが強く込められていたのには驚きました。しかも、重過ぎず押しつけがましくなく、全体的に明るくカラッとしている雰囲気なのも好感を持ちましたー
トレーシーって本当にポジティブで挫けるということを知らないですよね。私も時には落ち込んだり自分が嫌いになる時もあったりしますけど。本作のトーレーシーを見ていたら、自分が恥かしく思えたりして・・・。
落ち込んだ時などは、トレーシーの明るい笑顔を思い出して切り替えていけそうなくらいに魅せられましたー
面白く、楽しみながら〟黒人差別”“ジェンダー問題”“容姿差別”などを考えるように出来ていましたね。69年代のファッションも楽しいし、ツイストやR&Bのダンスも歌も満喫してしまう映画ですね。脇役もいいんですよね。ミシェル・ファイファーも久しぶりに歌のある役で、敵役ながら相変わらず魅力的。トレーシーの父親ウィルバーにクリストファー・ウォーケンが扮し、これまた歌を披露している。一番の見所はトラボルタの女装ですが(笑)。