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Date:2007/07/15 14:40
コブタが大好きな『インファナル・アフェア』シリーズを手がけたチームによるこちらの作品、『インファナル・アフェア』が大好きなコブタとしてはかなり期待高めで観に行ってきました。
ポン(金城武)と上司ヘイ(トニー・レオン)はかつては息のあった警察官のコンビだったが、ポンは恋人の自殺によりそのショックから警察を辞めアルコール依存症の探偵に身を落としてしまう。
3年後、ヘイは大富豪の一人娘スクツァン(シュー・ジンレイ)と結婚し幸せな人生を歩んでいたが、ある日ヘイの義父が何者かに惨殺され、その事件は犯人同士の分け前取り合いの喧嘩により死亡により逮捕という形で幕を閉じる。
ヘイの妻スクツァンはその結果に納得できずポンに調査依頼をしてくる、ヘイは調査に乗り出すが、スクツァンの父の隠された過去が明らかになっていく、、
という心に傷を負ったポンとヘイの男性が、スクツァンの父事件を通して向き合うという香港ノアールの王道ともいえる物語。
コチラの物語、スクツァンの父を誰が殺したのかは、そのシーンは映像として表現され誰が殺したのかは観客にみせていて、フー・ダニット(誰がやったのか?)ハウ・ダニット(どうやってやった>?)ではなくホワイ・ダニット(何故やったのか?)を描いた内容で、それによってある独りの人物の心の深い傷が浮き彫りにされていくという物語です。
今回の見所は、初の悪役でいっけん穏やかな表情をうかべ極力感情を抑えた演技をしているトニー・レオンと、実際にお酒を飲みながらアルコール依存症の演技に挑戦した金城武の哀愁漂う演技の共演。
そしてその二人を巡る女性の存在が秀逸で、聡明で真っ直ぐの性格のスクツァンと、天真爛漫で陽気な女性フェイの存在感がよく、二人がそれぞれ心を傷を癒してくれる天使のような存在である相手に出会いつつ、、対照的な結末を迎えるところにこの作品の悲しさがあるのでしょうね。
また事件を捜査するポンが現場で調査しているシーンと犯行シーンが同時に表現したりと、哀愁漂う男たちのシーンと、生々しい暴力シーンがいったシーンが展開され映像はけっこうクール。
役者陣の演技と、映像の格好よさでグイグイラストまでみることができます。
インファナル・アフェアに比べ、傷や痛みに焦点を当てていることによりハードボイルドテイストは低く、別の味わいをもっていて楽しめるのですが、もっと世界に引き込まれるような熱い盛り上がりを求めていったコブタはややガッカリしてしまいました。
あと、核となっている事件の人間関係が見えづらいこと、、コブタとしてはもっと事件を通して意外に対決をしておらず、もう少し二人での間に息詰まるやりとりが欲しかったかなというところが、イマイチコブタが世界に踏み切れなくなった原因になっているのでしょうね。
もう少し、その当たりも詰めてくれたら、最高の作品になっていたのになんかもったいないですよね。
コチラの作品、ハリウッドで再び『インファナル・アフェア』に引き続きリメイク決定したらしいですが、ハリウッドらしい分かり易い派手さはない、さらにアジア的な因果応報、内面的な精神部分の多い作品だけに、どうアレンジされるのでしょうか、、難しそうに感んじるのはコブタだけでしょうか、、。
こんど、この監督のハリウッド進出作品「消えた天使」も公開になりますが、コチラはどんな感じになるのでしょうね、楽しみですね。

評価 ★★★☆☆
監督 アンドリュー・ラウ 、アラン・マック
出演 トニー・レオン
金城武
スー・チー
シュー・ジンレイ
チャップマン・トー
ユエ・ホア
ヴィンセント・ワン
エミー・ウォン

この記事に対するコメント
二純さんへ となひょうさんへ
二純さんへ
この映画で表現したいことは解るのに、何故か観ていて心に伝わってこない処がありましたよね。
因果応報、傷への癒しは運命として用意されているものの、それを自分で受け止められるか、手放してしまうかといった物語も解るのですが、なんか世界に引きずりこまれるようなパワーがなかったですよね、、
となひょうさんへ
あのエンディング、いかにも事務所が強引にねじ込んだって感じで、音楽の尺もあってなかったし、なんか映画を壊していましたよね、、(--;
どもどもー
コブタさん、TB&コメントありがとうございます。
何だかイマイチな印象になってしまいましたよねー
公開も早々に終了してしまいそうな・・・。
『インファナル・アフェア』が好きな映画ファンってかなり多いから、どうしてもみんな比べて見てしまうと思うんですよね。
エンディングの曲が、あゆ ってゆーのも、解せないー。
私のブログでも言いましたが、無理にこねくり回してストーリーを作り過ぎた感じがコブタさんも気になったようでわかります。主演2人の新たな魅力はそれだけで見る価値はありますね。香港映画の独特の設定と映像まわしはさすがでしたね。インファナル・アフェア」もそうだったように、影で支える女性たちも見どころですね。