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● 明日、君がいない(2:37)

明日、君がいないコブタが気になっていたカンヌ映画際を話題で騒然とさせた青春映画「明日、君がいない」を鑑賞してきました。
この映画を作り出したのはなんと19歳の監督ムラール・K・タルリ、その若いからこそ描ける生々しいすぎる高校生の姿と、若いとは思えぬクールな切り口のこの作品、なんか言葉もなく引き込まれてしまいました。



オーストラリアにある何処にでもある高校でとある日の2:37分、誰か一人の生徒が自殺する。
そして誰が自殺したのか分からないまま時間はその日の朝に戻り、、6人の学生の独白とその日の生活がつづられていく。
父のような人になることが目標で父の期待に応えることが緊要という生活を送っている優等生のマーカス。 
動物と子供を愛する心やさしい少女だが家族との関係に悩んでいるマーカスの妹メロディー。
その容姿と運動能力でみんなの人気物ではあるものの人には言えぬ秘密を抱え友人とマイノリティーな人をからかってその苛立ちを紛らしているスポーツマンのルーク。
愛する男性のために常に美しくあろうとお洒落とスタイルを常に気にして、ルークが他の女性と浮気をしているのではないかという不安を抱えているルークを盲目的に愛するサラ。
ゲイであることをカミングアウトしたため 学校でもからかわれ家からも見放されゲイである自分を受け入れてもらえない悲しみからマリファナへと逃げているショーン。
障害をもった身体のために人から避けられ虐められ、そのことを家族にも言えず一人で悲しみを抱えているスティーブン。
登場人物それぞれが皆そ悩みを抱え、学生として群あっているような中で孤独を感じ、自分の中で抱えきれない感情をもてあましそれが限界すれすれの中で生きています。
そして2:37分 その学生の一人がその限界を超え感情を溢れさせ、、腕を切り嘆きながら死んでいく生徒の様子を長く撮すことで、、周りから見えなかったその子の痛みと嘆きと叫びをマザマザと見せつけられて映画は終わります。

しかも観客はラストになるまで誰が自殺をはかるのかは知らされず登場人物たちそれぞれの悩みに心を痛めながら、そして誰が自殺してしまうのだろうという事を考えながら妙な緊張感をもって物語を追っていくことになります。
この映画に出てくる学生の姿、、ステレオタイプともいうべき、学校の中でいがちなキャラクターなのですが、、その姿はとっても生々しく、コブタが学生時代にずーと感じ続けていた、なんとも心地わるい嫌~な気分が蘇ってくるそんな感んじのする雰囲気でした。

あの年齢独特の 無邪気でいて残酷そして視野がせまく、表向きに見せている脳天気な外面とはまったく違ったもろい精神を内含した不安定そんな登場人筒たちの精神状態が見事に表現されているので、もう大人となった人は当時の自分や同級生たちを彼らに重ねあわせ、学生の人は自分たちの姿をまざまざそこに見せつけられることになるのではないでしょうか。

この年齢って自分のことで一生懸命で自分の痛みや悩みで手一杯でまったく周りが見えておらず、だからこそ孤独に陥り、一人で苦しんでいってしまうんですよね。そしてその心を抱えきれなくなった人が死に走ってしまう。
自殺というのが、誰か特殊な状況の人が起こすことではなく、誰もがその危険性を秘めているという状況がこの映画に何とも言えない凄さと怖さをもたせています。

また最後、、自殺する生徒をみて唖然とした人も多いのではないでしょうか?(ネタバレになるので ネタバレ部分は白文字で表示します)
でも、、コブタはその生徒が自殺させたことに、この映画の普通の青春映画ではない所を感んじてしまいました。
ラスト自殺する生徒はおそらく 誰もが一番自殺するとは思っていない人物ではないでしょうか、、しかもメインで描かれてはいないために その悩みや苦悩も他の人物にくらべみえなかった人。
観客も 映画の中で描かれていた登場人物同様、その子の姿を眺めながら、悩みや心の痛みもまったく観ようともしてなかったことに気がつかされるんですよね。
傍観者で登場人物たちより広い視野で物語を見ていると思っていた観客が、実は登場人物同様狭い視野で表でしか映像の中の人物をみていなかったことに気がつき呆然としてしまいます。

ある高校において数人の学生の視点でやや時間を前後しながら事件の起こる時間までを描く映画というと、「エレファント(感想はコチラ)」を思い浮かべてしまい、実際生徒同士の時間の交差の仕方などは似てたりもするのですが、、「エレファント」は登場人物やや一歩退いた視点で表現され描かれ学生ではなく銃乱射事件について描かれているのに比べ、コチラの物語は学生たちに焦点をしっかり合わせその内面を描き10代の若者の不安定な精神状態を描いているんですよね。
なので 比べてみるとその違いみるのも面白いのかもしれません。

この映画を観て劇場を出たとき 観客の反応がかなり割れているのにも納得したものの、自分が凄いと思ったものをまったく評価してない人がいるということがちょっと悲しかったです。
おそらくは、この映画の登場人物と同年齢の人が「意味わかんなくない?」「つまんなかった」とか言うのを聞いて悲しくなってしまいました。この映画をみて、感想がそれだけとは、、。

2h37評価 ★★★★☆ kobuta

監督 ムラーリ・K・タルリ
出演 テレサ・パルマー
ジョエル・マッケンジー
クレメンティーヌ・メラー
チャールズ・ベアード
サム・ハリス
フランク・スウィート

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この記事に対するコメント

睦月さんへ

タイトルのスパイダーマン、、格好良くしたるもりが、、なんか皆さんに衝撃を与えているみたいですね、、(^▼^;

コチラの映画に離しを戻しますが、、
睦月さんそういう経験されていたなら この映画 辛すぎましたね、、。
コブタは、中学の時かなり陰湿な虐めにあった経験があることもあり この映画なんとも観てなんとも表現しにくい感情を芽生えさせてしまいました。

学校という精神的にも 空間的にもいろんな意味で閉ざされた世界、そういう独自の空気感が絶妙に表現されていて息苦しくなってしまいました。
凄い 映画ではありますよね、、

【2007/05/07 00:25】URL | コブタです~ #-[ 編集]

こんばんわ

TB&コメントありがとうございました。
今更で申し訳ないですが・・・・コブタスパイディがすごく衝撃的です(笑)。ある意味、あまりにも斬新ですね♪

さて。
過去に激しくイジメられた経験があり、しかも去年友人を自殺で失った私としては直視できない1作でした。絶賛するにはあまりにも痛々しくて・・気持ちをえぐられましたよ・・・。

ラストにあの子が自殺を図るという展開は、この物語が最も訴えたかったテーマを見事に描き出しているようで秀逸だと思いました。よく出来ている映画だと思うけれど、簡単に絶賛は出来ないし、もう一度観たいとも思えません。

【2007/05/06 23:49】URL | 睦月 #-[ 編集]

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明日、君がいない(試写会)

【映画的カリスマ指数】★★★☆☆ 心が・・・・・死ぬ  カリスマ映画論【2007/05/07 02:41】

● 明日、君がいない(2:37)

コブタが気になっていたカンヌ映画際を話題で騒然とさせた青春映画「明日、君がいない」を鑑賞してきました。この映画を作り出したのはなんと19歳の監督ムラール・K・タルリ、その若いからこそ描ける生々しいすぎる コブタの視線【2007/08/24 14:33】


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