Date:2007/04/02 16:46
映画の日ということで、ラスト キング オブ スコットランドを鑑賞。
食人とまでいわれたウガンダの悪名高き独裁者 アミン大統領を描いたこの作品、予告編のフォレスト・ウィキカーの演技の凄みに惹かれて観に行ってきました。
物語はスコット・ランドの医大を卒業したニコラスは、同じく医者として確固たる地位を築いている父の跡を素直に追うことに釈然としないことを感じ、気まぐれに選んだ国ウガンダの小さな村の診療所で医者として過ごす道を選択する。
ウガンダは国民の9割が 医者より呪術師のほうを選ぶという環境ではあるものの、ニコラスは持ち前の医療知識を生かしつつ無邪気にそこでの生活を楽しんでいた。
そんな時 ニコラスの村に腐敗した前大統領を追い出したアミン大統領がやってくる。
ニコラスの目に映ったのは、ユーモアセンスに溢れカリスマ性たっぷりの寛大で素晴らしいウガンダの新しい指導者アミンの姿と、アミン大統領を心から讃え大統領就任を喜んでいる民衆の姿だった。
アミン大統領が立去る途中で起こした事故をきっかけにニコラスは、アミン大統領の怪我の治療をしたのをきっかけに、アミン大統領に気に入られ主治医としての地位を与えられる。
ニコラスは、首都での優雅な暮らしと、チャーミングで自分に対しても気さくに接してくるアミン大統領との生活を無邪気に受け入れ楽しみ、アミン大統領の異常性、幼児性、残虐性には気付けずにいた。
そして、彼がアミンの怖さを知った時は、どうにも逃げ出せない状況となっていて。。という物語で、フォレスト・ウィキカー演じるアミン大統領がアカデミー賞主演男優賞を受賞していますが、ニコラスという青年ニコラスの視点で進行していきます。
この映画、大虐殺を行ったアミン大統領を描いたものの、映像的には意外や残虐なシーンはあまりないのですが、、とにかくフォレスト・ウィキカーによるアミン大統領の存在感が生半可じゃなく凄まじく!それだけで映画全体に恐怖をふりまいています。
その凄まじい存在を、医者としては優秀であるかもしれないけど、幼く無邪気で人並みに欲と愚かさとやさしさと弱さをもったどこでもいるであろう、凡人であるニコラスの目を通してみせることで、さらに際だたせているように感じました。
ただ この映画、はっきり言って主人公にはまったく魅力なく最初から最後まで何も成し遂げることのしない男の物語、アミン大統領の行った恐怖政治を描いたかというと、狭い視野からなので見えているのは裕福な生活をして無邪気に楽しんでいるアミン大統領の言動だけ。みて感んじるのはアミン大統領の存在感の凄まじさだけです。
主人公がどうなってしまうのかだけを緊張感だけをもって見つめそして終わり観て感動とか 怒りとか、悲しみとか感んじる映画ではないで、凄い映画だとは思うもおのみた跡の感情を非常に表現しにくく、それで非常に評価のしにくい作品でした。
まあアカデミー賞とって当然というフォレスト・ウィキカーの演技をみるためだけでもみる価値があるかもしれません。
評価 ★★★☆☆


出演 フォレスト・ウィッテカー
ジェームズ・マカヴォイ
ケリー・ワシントン
ジリアン・アンダーソン
サイモン・マクバーニー
デヴィッド・オイェロウォ


この記事に対するコメント
aiさんへ 睦月さんへ
aiさんへ
はい、、すごいお方でした。
ハッキリ言って この方一人でこの映画が成り立っているといっても過言でないほどでした。
アミン大統領凄まじく怖いんですが、同時に何故かチャーミングでもあるんですよね、そんな矛盾しまくった人物を見事に演じているんですよ。
これ このお方の演技を観るだけでも価値はあります。1800円は出す必要はないとは思いますが、、
睦月さんへ
ウィテカーさん 本当に凄い演技でしたよね~
おっしゃるとおり巻き込まれ型の主人公のサスペンス的な怖さのある作品でしたよね。
アカデミー賞も納得でした(^-^)
こんばんわ
もっと社会派色の強い作品かと思っていましたが・・・何気にサスペンス色のほうが強くて、手に汗を握る緊張感がありました。
でもおっしゃるように、アミンの凄まじさが圧倒的であって、物語的には実に視野の狭さを感じるものでもありましたね。
ウィテカーに演技力に拍手です!
やっぱりフォレストはすご者なんですね!
予告編すら観ていないのでどんな作品なのかもトンと知らないのですが、
圧倒される・・まさにそんな作品のようですね。
感想を上手く言葉に出来ないってこと良くありますよね(あたしは単にボキャブラリーが少ないだけなんだけど)
感動にもいろんな形の感動があるし。
コブタさんの気持ち分かる気がします。でもとても作品のイメージが掴めました。あたしも観てきたいな~