最近「キャッチミーイフユーキャン」「ブロウ」「モンスター」「五線譜ラブレター」「シルビア」「ネバーランド」「レイ」など 才能ある著名人から犯罪者まで 実在の人物を描いた映画が多く作られていますが、この「ニュースの天才」も 実際あったライタースティーブン・ダラスによる記事捏造事件を描いた作品です。
ヘイデンクリスティン演じる スティーブン・ダラスが ライターとしての頂点を極め 事件発覚により地位を追われていくまでが描かれているのですが、ヘイデン演じるダラスは 狡猾で計算高い人物というより 自己顕示欲が高く その場その場を無邪気に切り抜ける子供っぽい人物で、上手くいって自信満々の様子から オロオロとうろたえてる情けない様子まで 人間くさく表現していました。
決して悪人でもなく、同僚に対しての気配りもすごく、みんなから愛されているそんな人物です。
そんな人物がなぜ捏造に手を染めることにしたのかという部分がまったく描かれておらず、また 捏造に対して罪悪感があったのか葛藤はなかったのかというのもまったく分からず すでに捏造はじめているところから始まっているのでそこがやや不満でもありました。
ダラス本人の取材ができなかったことが理由なのかもしれませんが、逆に取材できた方々はよく描けていて、捏造が発覚してからの ダラスの周囲の人の苦悩 悲しみなどの心の動きはかなり丁寧にかかれていたの所はよかったと思います。
ヘイデンを始めとする役者陣のいい演技をしていて また題材もセンセーショナルなものあるものの 脚本がダラス自身に対して踏み込んだものになっていないこともあり いまいち盛り上がりに欠けたものになっているのが 残念な感じがしました。
また アメリカでは大問題となった事件ではあるようですが、その時の衝撃をまったく知らない日本人がみても いまいち臨場感をもてないのも理由の一つかもしれません。
評価 ★★☆☆☆
作総指揮: トム・クルーズ
監督: ビリー・レイ
出演: ヘイデン・クリステンセン
ピーター・サースガード
クロエ・セヴィニー


この記事に対するコメント
ちゃど さんこんにちは!
ちゃどさんのおっしゃるとおり 登場人物は描けているだけにもう少し踏み込んで欲しかったというのがコブタの意見です。
コブタはそこが気になって 心を揺さぶられるまでいかなかったんですよね、、。
主人公と多分近い年齢のちゃどさんなので 逆に色々感じるところがあったのかも!
どもです。
昨日「ニュースの天才」見ました。
最初から最後まで何だかまとまってない作品でしたが
主人公の人が痛々しくて、でもなんか理解できるタイプの人間でして
周囲の人の気持ちもこれまたやっぱり理解できるタイプばかりでして
そういう観点から観た僕としては
作品としては微妙だったけど
気持ちは動かされた映画でした。
やっぱり実話が元だったからかな?
さわわさん またコメントしてくださって嬉しいです
やはり、映画の内容だけに ダラス本人が取材をうけてくれなかったそうですね!
一番観たかった 当事者本人の心がないところが この映画の弱いところですよね。。(’’
コメントありがとうございました★
こんにちわ、お久しぶりです~
コブタさんの記事を読んで初めてダラスからの取材が出来てなかったことを知りました!
周りの描写に対してダラス本人の心理描写が
あんなに曖昧な感じになってたんですね。。
納得です。
でもそこが曖昧だった為になんだか微妙な作品になっちゃってましたし、
きちんと取材してから作った方が良かったんじゃないかな~と思います