スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


●ダーウィンの悪夢(Darwiin’s Nightmare)

ダーウィンの悪夢数々に雑誌などでも紹介され、その描かれているテーマに興味を覚え、ずっと見たかったドキュメント映画です。

世界淡水の湖で第二位という大きさを誇るアフリカのヴィクトリア湖、そこに半世紀ほど前 バケツいっぱいのナイルパーチーという肉食巨大魚が放たれた。
そのナイルパーチーは持ち前のどう猛さと繁殖力で、ヴィクトリア湖元々いた小魚を餌に大繁殖する。
その魚がヴィクトリア湖周囲住民にもたらしたのは、ナイルパーチーによってもたらされてた世界向けの白身魚産業、それに従事して懐を潤おす富裕層と、その恩恵にありつけなかった多くの貧困層だった。
その ナイルパーチーによって引き起こされたアフリカの負の連鎖を、ナイルパーチー加工会社の社員、漁師、ナイルパーチーを海外に輸送している飛行機の関係者、空港管理局の職員、ストリートチルドレン、貧困の村に住む人々、パイロットや漁師相手を相手とすつ娼婦、タンザニアのジャーナリスト、ストリートチルドレン出身の画家などの証言だけで構成し、アフリカで起こっている世界的規模の負の連鎖を浮き彫りにした衝撃作です。




大量に捕獲され加工されを積んで外国へと飛び立っていくナイルパーチー。ナイルパーチーの白身は高すぎて買えず頭と骨を食べる人々、職にありつけず飢えて病気で亡くなっていく人、増えていく孤児、娼婦をするしかない女性たち、蔓延していくエイズ、、飢えと暴力による恐怖から逃れるためにナイルパーチーのパッキンを燃やしたものでラリって逃避する人、、どんどん社会の構造、人の心が病んでいき、ヴィクトリア湖自身も崩れた食物連鎖により汚れていき、、私達がいる先進国はそういった状況に魚の代わりに届けるのは僅かな救援物資と大量の武器、、すべてがオカシイ方向へむかっているようなこの世界見ていると息が詰まるものがあります。

この作品が上映されたヨーロッパではナイルパーチーの不買運動が起こるという馬鹿げた騒動が起こったようですが、よく見てみるとこの映画の中におけるナイルパーチって、私達先進国の私達の存在の象徴であることに気がつかされるはずです。
ナイルパーチーはヴィクトリア湖という新しい環境に出会いそこで、自分の生存本能に従って食欲を満たすために元々そこに住んで小魚を喰らい、そして子孫を作り繁殖していった。そこに何も悪意はなく生物としての本能に従っただけ。
同じように先進国の人も、そこに素敵な資源を見つけた、そしてそれを自分たちののためにシステムを構築し、巨大な利益を生み出した。ナイルパーチー同様悪意はない行動、、。だからといってそれでいいのでしょうか?

この作品が訴えたいことは、ナイルパーチに関わっている人が富みを独占しているということではなく、先進国の人の胃袋を満足させるだけの魚介類、肉、穀物、野菜果物といった食料を輸出しているアフリカの人々が飢餓に苦しんで死んでいく状況がまかり通っていることのように思いました。

そして それだけの資源の恩恵をもたらしている欧米や先進国が、アフリカ諸国などといった発展途上国に帰していることが、餓死、病死、武器といった死の連鎖だけという事実が恐ろしさと、日本を含め、加害者である先進国の人たちがその事実に気がついていないことの怖さを。

日本は武器なんて輸出してないし、欧米のとうな非道なことしてないから関係ないと思うかもしれませんが、日本などへの海老輸出のためインド・タイ・ベトナム・インドネシアなどいった国々が、マングローブ林を大幅に伐採し養殖場をつくり、その事がスマトラ沖大地震の際の被害を増大させたという事実もあります。

なのでまず、自分たちの食べている食料はどこからの恵みで、その人たちに自分たちはどれほどのものを返しているのだろうかと考える必要があるのではないでしょうか?

かなりエキセントリックな内容のわりに、この作品淡々としたトーン、高感度な性能のよいカメラ撮られたとはいえないざらついた空気感をもった映像とともに流れていきます。
また、ハレーションを起こした白い部分に、白の字幕、しかも言葉が会話に比べて明らかに少ないということもあり、そういった映像からどの程度の事を読み取れるかは、その人の感性にかかってしまうところがあったように感じます。
はっきり言って、構成とかも上手いとはいえず、もう少し効果的に訴える流れとかも出来たのではないかなとも思わざるえないのですが、ここで訴えていることの事態の凄みがそういった下手さを超えて凄い状況だということがこの作品の凄さだと思います。
配給会社の人もこういった内容だけに、言葉をしっかり訳し、そして字幕を読みやすくし、観る人に映画が伝えたいことを少しでも多く感じてもらうべく努力をしてもらいたかったです。
そういった意味で、残念な部分を感じてしまいました。


評価 いろんな意味で不能

監督 構成 撮影 ブーベルト・ザウバー

この記事に対するコメント

私説公開

「平成の黙示録」という表題の私説を公開しています。
http://makoto-ishigaki.spaces.live.com にアクセスしてください。

【2008/11/08 15:13】URL | 石垣眞人 #mQop/nM.[ 編集]

この記事に対するコメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

この記事に対するトラックバック

トラックバックURL
http://asmallpiggy.blog33.fc2.com/tb.php/408-a66612c7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。