Date:2006/12/21 10:01
川崎TOHOシネマの映画をすべて観尽くすぞキャンペーン 第三弾(第一弾は「エラゴン 遺志を継ぐ者」 第二弾「王の男」です、、)にいったのはコレ「敬愛なるベートーヴェン」です。
この作品、、この今の時期にみるのにまさに相応しい作品でした!
ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが第九をの初演四日前、コピストとやってきたのは 若き女性アンナ・ホルツだった。
ベートーヴェンはアンナが女性ということで帰そうとするが、彼女の並はずれた音楽センスと、自分の音楽世界を完璧に理解している洞察力、そして野獣と称される自分に対しても物怖じしない性格に惹かれ、彼女を側に置くことにする。
そうして、ベートーヴェンとアンナの音楽を介した密接な関係が始まる、、という物語なのですが、、音楽家を描いたものがたりだけに、、音楽と見事に融合した映像が素晴らしかったです。
映像までが、音楽を奏でているんですよね!!
クラッシクを苦手とか ベートーヴェンなんて知らないという方も多いと思いますが、、そんなこと関係ありません、知らない人もこの作品をみたら、ベートーヴェンとその音楽が好きになること間違いありません!
オープニングから風景と一体化した映像をみて 一気に音楽世界に引き込まれていきます。
特に、中盤にある第九のシーンが最高で!ダイナミックな第九の音楽と映像、その第九の世界を作り上げているべートーヴェンとアンナの二人の姿が交互に映るのですが、、その二人が音楽を通して解け合っていく様子がなんとも色っぽく、、下手な映画のラブシーンよりもドキドキするシーンとなっていました。
ベートーヴェンとアンナの関係もまたよく、男女とか師弟とかいうのを超えて 同じ音楽の楽園に共有できる唯一の伴侶であり、二人でいて一つのものになれる、そしてべートーヴェンの死後も 二人の世界はアンナの中で そして音楽を愛する人の心の中で永遠に生き続けるもの、、ベートーヴェンの死で終わるものの世界の余韻を残し映画は終わりを告げます。
またエド・ハリス演じる、べートーヴェンが魅力的な事!
粗野で傍若無人で傲慢な男な、女性からしてみたら魅力まったくない設定な人物にかかわらず、それをエネルギッシュで音楽を純粋に愛する只者でない人物を作り上げていました。音楽を語るシーンでは神々しさすら感じるほどでした。
また、そんな彼の内面を本能で理解し、支えていくアンナとの交流が音楽の調べとともに描かれているのですが、、観ていて心地いい作品でした。
評価 ★★★★☆


監督 アニエスカ・ホランド
出演 エド・ハリス
ダイアン・クルーガー
マシュー・グード
ジョー・アンダーソン
ビル・スチュワート
ニコラス・ジョーンズ
ジョー・アンダーソン
この記事に対するコメント
swallow tail さんへ
おひさりぶりです~
そうなんですよね 凄く密接で濃くエロティックなんですよね。
誰も 二人の間にはいれない 何かがある そんなところまでも 魅せられてしまいました(^^)
第九のシーン 感動ですよね!!
あそこで なんか 涙でそうになりました!
年末の一作
コブタさん、おひさしぶりです。
クリスマスはいかが過ごされましたか?
>同じ音楽の楽園に共有できる唯一の伴侶
納得の表現ですね。
恋愛でもなく単なる師弟愛でもなく、アンナとベートーヴェンの関係って
崇高そうでエロティックで不思議な感じでした。
中盤の第九のシーンも圧巻でしたね。