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●ヒトラー~最後の12日間~ (DER UNTERGANG)

今日はソファーが一日のうちどの時間にくるのか分からないという 荷物待ちにより外出できない一日だったので 積鑑賞だった「ヒトラー~最後の12日間~」を鑑賞しました!

1942年 アドルフ・ヒトラーの秘書になった若き女性秘書トラウドゥル・ユンゲの目を通してみた あの狂気の独裁者の最後の姿を描いた物語です。

この映画は 第三帝国が崩壊する12日間 連合軍による攻撃で混乱した首都ベルリンにおいて 冷製さを失い机上の攻撃命令を叫びまくるヒトラー 切望的な状況を認識し敗北を覚悟する側近 自棄になり酒に走る兵士たちと まともな指揮能力を失っている地下要塞の中と 外で砲撃をうけて次々と倒れていく一般市民、ドイツ帝国のためにソ連軍を闘う 兵士、(子供や素人による)市民兵、次々と運び込まれる怪我人の対応に追われる軍医たちの物語が緊張感とともに同時に進行していきます。



この作品において 一番注目したいと思う所が、ユダヤ人の大量虐殺を始め 恐怖政治による独裁政治をおこなった 狂気の独裁者アドルフ・ヒトラーそのものの描かれ方で 実際みて驚くのは 総裁ではなくヒトラー自身であるときは とても思いやりあるやさしい人物として描かれていることだと思います。
その 秘書や自分を慕っている人物へ対するやさしい気遣いと、エヴァブラウンへの愛情 既に機能せず彼の頭の中にあるだけの軍隊に命令をだし、帝国崩壊寸前を理解しながらもそれを認めず 部下を処刑し、部下に降伏ではなく自殺の指示をだし、自分のしてきた所業に誇りをもってさえいる狂気の面、とその異常な人物でありながら、なぜあれほど人を動かしあれほどの狂気のムーブメントを起こせたのかが分かるほど、カリスマと同時に人間としての弱さ・憐れさを見事に表現していました。ヒトラー本人が演じているでのはないかと思わせるくらい 鬼気せまるブルーノ・ガンツさんの演技は素晴しいの一言です。

この物語の中にある 間違えた方向へいってしまった情熱によって思想的にどんどん固まって狭くなっていく視野 そういう怖さはあるとは思いますが
人間社会 とくに国際社会において 正義というのは結局自己正当化お道具で、最終的には正義とは勝者の論理。戦下の英雄というのは同時に多くの他民族 他国家の人の死の上に成り立っているものです。
ヒトラーのしたことを養護する気はさらさらないし、許してはいけないことだとも思っています。
でもヒトラーという存在はが当時ドイツで何故出現し、民衆に支持を受けたかということを あえてスルーし悪行だけがクローズアップされていくものが多い中、この物語は 兵士ではない秘書 大臣には逃げることを勧め、自殺の直前一人一人に声をかけてお別れを告げるヒトラー、実際はユダヤ人体実験を行った医者ですが その人物がドイツ兵を助けるために奔走する様子 人間的行動をおこしているところをクローズアップして描いているところが やや戦後時間が経った 今の時代だからこそ作られた作品なのかなと思ってしまいました。

この物語は ヒトラーに近い位置にいすぎて 何も見えてなかった若いトラウドゥル・ユンゲの目に映った 外で行われたことがまったく見えず偏った視野のを通してみたナチスの姿を描くとともに、ラスト テロップにおいてナチスが行ったことと トラウドゥル・ユンゲ本人に当時の自分の行動についてと、同じ時代同じ年齢で生れ、まったく真逆の行動をおこした 「ゾフィー・ショル」について語った映像をのせて 逆に観客に問いかけれている形となっていました。

「 白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」とセットでみると面白い作品なのかもしれません。
こちらは  非暴力の反体制学生グループに所属していたゾフィー・ショルが 逮捕から処刑されるまでの5日間を描いた物語です。

最近 社会派と呼ばれる作品が多くでてきていますが、それらを観た後 その映画みて 感銘をうけるだけでなく その時代の違う視点について色々自分なりに調べたり そういった書物や作品をみることも大事なのではないでしょうか?

時代に流され ナチスドイツを一面でしか、観てなかったトラウドゥル・ユンゲ本人はあとで ナチスドイツの行ったことを知り自分は愚かだったと述べていますが 彼女と同じこと誰でもしてしまうのではないでしょうか?
また 監督も 彼女と出会い 世界もヒトラーを偏った側面でしかみていなかったということを実感してショックをうけたといいます。

いま 複雑になっていく世界情勢の時代だからこそ 一方からの視点による 平面的二次元の世界ではなく 多方向からみてより立体に世界みるようにしていくのも必要なのでしょうね。


評価 ★★★★☆

監督: オリヴァー・ヒルシュビーゲル
出演: ブルーノ・ガンツ
    アレクサンドラ・マリア・ララ


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この記事に対するコメント

ai さんへ

これは 有る意味異色の ナチス映画ですよね。
ブルーノ・ガンツさんが 熱演すればするほど、憐れに悲しくみえてくる ヒトラーの生涯、、彼のやったことも問題があると思いますが、そんな彼を生み出した時代こそが異常だったというべきだったようにも思えました。

【2006/07/18 00:11】URL | コブタです #-[ 編集]

考えさせられました

すごい作品だなって思いました。ヒトラーの死に至るまでも見応えありましたが、その後の彼を取り巻く者達の絶対的な献身がまたなんとも考えさせられ、そして悲劇でした。
ブルーノ・ガンツは圧倒的な存在感でヒトラーを演じて印象に残ります。

【2006/07/17 21:52】URL | ai #-[ 編集]

swallow tailさん こんにちは!
コメントありがとうございます!
この映画は逆に 誰もがもう知っているだろうということであえてそうしたのか ヒトラーの行った総統として行った恐怖の部分は映像としてあまり描かれていないんですよね~それだけに異色の作品ともいえますよね!

ちゃどさん こんにちは!
結局 時代が作てっしまった大悪党ともいわれる総統アドルフ・ヒットラーですよね。
最初は 純粋な愛国心から始まった行動が結果 恐怖憎しみといった感情によってああいう方向にいってしまったのでしょうね。この映画の中のヒトラーの姿 みていて切ないんですよね、、

 バトン 喜んで 受け取らせてもらいます!
しかも 映画バトン なんて 楽しそうです!

【2006/03/14 09:44】URL | コブタです #-[ 編集]

20世紀の大悪人ことアドルフ・ヒトラー。
でも映画で描かれるヒトラーはそういうイメージとはかけ離れた
とても孤独な、かわいそうな人でしたね。
きっとヒトラーも最初は国を良くしようとがんばろうとしてたんじゃないのかなぁ。
でも気がつけば独裁、虐殺、そして敗戦。
軍議で机上の空論を叫び続けるヒトラーの姿に人間の悲しさを見ました。

それとお願いがあるのですが
コブタさんに映画バトンお渡ししてもいーでしょか。

【2006/03/13 22:49】URL | ちゃど #9CzqwTwc[ 編集]

コブタさん、こんばんは。
この映画は興味深かったですよね。
ヒトラーは「悪」の部分だけが取り沙汰されていましたが
当時の彼は国民からも支持を得ていたのでその点だけしか知らずに
彼を真っ向から否定するわけにはいきませんよね。
「白バラの祈り」はまだ未見なのですが、絶対に見たい作品だと思っています。

【2006/03/13 21:56】URL | swallow tail #-[ 編集]

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ヒトラー 最期の12日間

DVD版監督:オリバー・ヒルシュビーゲル出演:ブルーノ・ガンツ 、アレクサンドラ・マリア・ラーラ評価:★★★★☆こんばんは。ナチスドイツというと真っ先に思いつくの Space Monkey【2006/03/13 22:39】