コチラの作品をちょうど同時期に、実写番のカラフルを鑑賞いたしました。
実写番のカラフルは、、ハッキリいうと微妙で残念な所があるのですが、、
併せてみると同じ原作を何処を選び表現するのか?といった違いを楽しめました。
そして、原監督版カラフルがいかに、表現するという面においていかに素晴らしのかがよく分かります。
原作を上手く引き算し、絶妙なさじ加減で世界を作り上げているんですよね!
【ストーリー】突然現れて当選を告げる天使の計らいで、死んだはずの“ぼく”の魂は、自殺してしまった少年・真の体に“ホームステイ”をすることに。現世に戻る再挑戦のため、真としての生活を始めた“ぼく”は、やがて真が自ら死を選んだ理由を知る。そんな中、“ぼく”は現世に戻る再挑戦をすることの本当の意味を考え始めるが……。
(シネマトゥディ)
ファンタジーをアニメで表現するのに、あえてリアルな表現を使ってくる所は面白く、シンプルでいてシッカリとに観客に物語を訴えてくる所は流石原田監督という感じです。
実際に私もよく知る風景が、そのまま映像として映し出されていて、シーンによっては実写?とさえ錯覚するほどの臨場感でした。
そうしたリアルな風景の中にも、主人公真の心情に合わせて景色の彩りが変化していく様子も素晴らしく、非常に静かにそして丁寧に世界が描かれていました。
でも、、この映画、、私は、他の原田監督作品ほどの衝撃や怒濤の感動というのを感じなかったんですよね。(泣きましたが、、)
オオブタさんも、描いている事良い映画で同じように世界に何かのれなかった様子。
何が原因なのかと二人でつい熱く語り合った結果出てきたのが次の点
あえてメインとなる主人公真とプラプラの声を登場人物の設定と同じ年齢の人物にさせリアルな世代感を出そうとしたのは分かるのですが、それが裏目に出てしまった事。
台詞が全体敵に説明的なものが多く、それが説教臭く感じさせる事。
主人公が入り込んだ小林真という人物の自殺前の生活が、言葉による説明しかなくそれによって、自殺前と後の小林真という人物象の相違点と類似点が実感として伝わってこない事。
もう少し、主人公が小林真として家に帰りついた時に、もっと真の部屋で様々な物を探らせる事で、授業の内容ではなく真が絵だけを描き続けたであろうノートなどで 自殺前の真という人物の生活を表現して欲しかったかなと思ってしまいました。
折角、真が絵が上手いという設定は、小林真という少年がから見えていたであろう世界を示すアイテムとして有効なはずが、水中を泳ぐ馬の絵意外では生かされてなかったのがちょっと残念です。
もう少し、小林真になってから主人公が無関心ではなく彼の部屋を探り 絵で埋められた授業のノートを出すなど小林真という人物を表現してたら、もっと面白くなったのでは?と思ってしまいました。
とはいえ 中学生という 学校と家庭が生活の全てという狭い世界しか知らず、しかも初めての受験という問題が前方に見え、心と体の成長がなんともアンバランスで不安定なあの青くて繊細で馬鹿なあの世代の表現はリアルで秀逸!
だからこそ、、不満点が気になってしまうのでしょうね。
【オオブタさんの一言】良い作品ではあったけど、何故か世界に引き込まれる事が無かった。
伝えたい事を、映像というより台詞で伝える部分が多くそこに説得力を感じなかった。
早乙女との友情はジワジワきて 良かった。

【オオブタさんの一言】良い作品ではあったけど、何故か世界に引き込まれる事が無かった。
伝えたい事を、映像というより台詞で伝える部分が多くそこに説得力を感じなかった。
早乙女との友情はジワジワきて 良かった。
評価 ★★★★☆
監督 原恵一
原作 森絵都
脚本 丸尾みほ
この記事に対するコメント
ノラネコ さんへ
ありがとうございます!!
早速 タイトル直しました!
もう、、暑さで 馬鹿になって 馬鹿になって 困っています。
コチラの作品、映画みた直後に、ノラネコさんがおっしゃってた 実写版を観ました!
確かに微妙でしたが、、比べてみると原監督の演出の素晴らし差がよく分かりました。
彼方は本当に余計な要素を入れすぎて、散漫になってるんですよね。
こうシンプルに世界を作り見せるという所は素晴らしいですよね!
ただ、、おっしゃる通り、小林真の前の姿をどこまで見せるかというのは、、演出の仕方として悩むところなのでしょうね~分かるけれど、、もう少し最初から 僕と小林真が向き合って欲しかったかなと思ってしまったんですよね、、
こんばんは
小林真の過去を描くかどうかというのは作劇上悩むところだと思います。
やりすぎるとオチの部分の意外性が消えてしまうし、全体の構造が変わっちゃうので、原作物ではなかなか難しいかもしれませんね。
全体に原監督はますます松竹大船っぽくなってきたなあと思いました。
ちなみに記事のタイトルが間違ってますよ。