マトリックス以来かもしれません、、
実写映画の予告編の映像をみて 度肝抜き、何がどうなってああいう映像のシーンが登場するの??と公開をワクワクしながら待ったのは!
本当に、映画ってどんどん自由に映像を作れるようになってきたんですね~
この映画の凄い所は、、映像は勿論のこと、、シナリオも面白く、I-MAXシアターで二千円出す価値ある映画でした!
あと、、この映画って 完全にネタバレしないで感想を書くのは難しいため、まだ観てないという方は、コレより下は読まれないでください。
あと、、コチラの映画観られる方が、長いのでビール持込などトイレが近くなるものをもって入られないことをお勧めします!
後半トイレ行ってる暇なんてないくらい、、ハラハラの展開ですので、そこを見逃さないためにも!水分控えめで映画終わってから浴びるほど飲んでください!
なので 上部にに評価と円グラフのせときますね!
【ストーリー】コブ(レオナルド・ディカプリオ)は人が夢を見ている最中に、その潜在意識の奥深くにもぐり込んで相手のアイデアを盗むことのできる優秀な人材だった。彼は、企業スパイの世界でトップの腕前を誇っていたが、やがて国際指名手配犯となってしまう。そんなある日、コブの元に“インセプション”と呼ばれるほぼ不可能に近い仕事が舞い込む。
(シネマトゥディ)
この映画って、最初に散々映像について述べていましたが、、実は奇抜な映像よりも、何層も多重に展開していく物語世界に圧倒されるんですよね。
後半は、幾重にも重なったタイムリミットに向かって進んでいく物語が圧巻で、無心で見入ってしまいます。
他人が構築した夢の中にターゲットを連れ込み情報を盗むという技術がある社会において、主人公たちは情報を盗むのではなくある意識を植えつける『インセプション』を依頼されます。
その為に、まず現実に近い夢を作り出しターゲットを引き込み、さらにそこで夢を階層的に作りこみそこで行動させる事でターゲットにある意思を持たせようとします。
そして作られたのが、現実→夢→夢→夢という三層構造の夢。意識を戻す場合は奥の階層から前の階層に意識を戻す必要がある。夢の中で死を迎えるとどの階層からも外れた虚無空間へと陥ってしまう。
ここで面白いのは夢の世界は現実よりも時間の進みが遅く、階層が深くなるなるほどその時間の進みは遅くなる。
そんな世界の中であるアクシデントが起こり、各階層で夢で行動している彼らを攻撃してくる敵と戦いながらの任務追行となる主人公たち。
一見複雑に見える物語ですが、その構造は至ってシンプル!階層毎の様子を断面図で展開し各階層で行動する人を見せているので、観客は混乱することなく物語を追っていけるようにしているのは流石です。
逆に観客を混乱させるのはただ一点、驚愕のラストから、この物語をどう捉えるかということ。ここから、ネタバレ部分は白で表示します
普通に考えると、虚無から逃れた主人公は、無意識に自分がもっとも求める世界を設計しその夢に自分を委ねてしまった。
その根拠は現実と夢と分けているのはトーテムの存在の動き。
でも、、私は、、この入れ子方式の形式になっている物語全体の流れと構造、、脈絡なく繋がっていくという夢ならではの特性を考えると、、この映画っていったいどこからが現実を描きどこからが夢の世界を描いていたんだろう?と疑いの気持ちを覚えてしまいました。
どちらかというとシンプルに物語をみせるノーラン監督にしては不自然なのが、冒頭の虚無空間でのシーン。
あそこで、、カットバック方式にする意味はあるのでしょうか? そしてその後に出てくるのはサイトーの為に作った夢の世界。
そういった違和感から、もしかして、、主人公は最初から夢の世界にいて囚われているのではないの?と感じてしまいました。
つまりはカットバック方式なのではなく、純粋に主人公が移動した意識し認識している世界がシンプルに時系列で並んでいるだけ、、。
登場人物達の名前が妙にシンボリックで、主人公コブにとってどんな存在であるのかを名前がすでに表現されています。
サイトー『site』は空間、 亡き妻モル『MAL』は英語では悪 異常 ドイツ語ではタイムズ(●回といった意味)イタリア語で痛みといった意味深言葉を示す単語なんですよね、、
そして もう一人のヒロイン『アリアドネ』これは分かり易く、ギリシャ神話において名前でテーセウスをクレーテーの迷宮から脱出するのを助けた女神の名前。
と考えると、虚無空間に陥った主人公がそこからの脱出を想い作り出したのは。 自分の存在意義を作ってくれるサイトと、自分を導いてくれるアリアドネという存在。
サイトーはコブに目的や希望の未来を与えますが、同時にの彼を失うことはそれらが消え失せてしまうことを示しています。
そしてそれを妨害するのは、彼の罪の意識が作り出すモルの存在なんですが。コブが最後モルをどう対処したのかが描かれていないことからみて正面から向き合うことは出来ず、結局安易な己の幸せな世界に逃げ込んでしまったととるしかないのでしょうか?
というのは私の見方、、。
さて、、皆さんは どう読まれたのでしょうか?
【オオブタさんの一言】映像が圧巻!!大筋はシンプルながらストーリーの多重性と何が真実かが混乱していく感じが良い!でも意外と映像は前半で使い切った感じがあり、後半力尽きた感がちょっと残念!
評価 ★★★★☆
監督・脚本 クリストファー・ノーラン
製作総指揮 クリス・ブリガム / トーマス・タル
撮影監督 ウォーリー・フィスター
出演 レオナルド・ディカプリオ
エレン・ペイジ
マリオン・コティヤール
ジョセフ・ゴードン=レヴィット
渡辺謙
キリアン・マーフィ
トム・ハーディ
トム・ベレンジャー
マイケル・ケイン
この記事に対するコメント
ななさんへ
おひさしぶりです~
私は熱さでバテバテです~(><)
この映画は そんな熱さも一瞬忘れさせてくれました!
雪山のシーンとかもありましたしね~
なんか、映画も面白いけど、そのあとの感想を言い合うのも楽しいそんな作品ですよね~いろんな意見の違いを楽しんでます
こんばんは
暑いですね~
いかがお過ごしですかぁ
この映画,ほんといろんな意味で圧倒されましたね。
>実は奇抜な映像よりも、何層も多重に展開していく物語世界に圧倒されるんですよね。
同感です!よくぞこんなややこしい物語展開を
分かりやすく見せてくれたなぁと・・・
コブタさんの解釈,深いですね~
私はそこまで考え付かなかったなぁ。
コブが帰郷できたシーンは夢だよね~と思ったくらいで。
でもほんとうに幾通りもの解釈が楽しめる作品ですよね。
こんにちは
コブタさん、こんにちは!
物語の構成力、そして映像に圧倒されました。
こういうお話を作り上げて、それを映像化できるっていうのが素晴らしいです。
ラストはいろいろ解釈できますよね。
僕は老いたサイトーが出てきたところからが、コブの夢かなって思いました。
そこからコブだけ脱出できなかったと。
一人だけの夢の入れ子構造っていうのではなく、夢を共有化するっていうのがユニークでした。
ノラネコさんへ
ビューティフルドリーマー懐かしい!
たしかにそういう見方もできますよね!
そして、様々な解釈や理解を受け入れる包容力も有るところがこの映画の面白い所のように感じました。
私はコレって結局はメメントとそっくりな物語ととってしまいました!
妻の死にトラウマを抱えた男が、己自身で作り出した迷宮の中をさまよい、迷宮の出口を求めているようで、、、、、と、、いう感じ。
ですよね??
こんにちは
実は素直にとれば物語りは単純なんですよね。
夢の中の産業スパイが、仕事に託けて自分のトラウマと戦う、というだけの話。
でもそれにあえて迷宮の様な複雑性を与えて、観客との騙しあいを楽しむかのようなノーランの作家性がユニークです。
コブタさんの様な発想で観ると、また違った味わいの物語になりますし。
私もこれって「ビューティフルドリーマー」的な世界かと思いましたが、まあそれはたとえあったとしても裏設定かなと。
ノーランの作品からは、映画というよりも深読みして楽しめる良く出来た文学の様な味わいを感じます。