Date:2010/06/05 23:19
今日鑑賞したのは、コチラの『ヒーローショー』と『告白』、、
はからずも作家性のある、ガツンとした青春の邦画デーになってしまいましたね。
でも、、ビックリしたのは、コチラの作品、公開二周目でもう川崎で一日数回と縮小されていたこと。
そして実際に劇場劇場に入ったときの人の少なさにも驚いてしまいました。。
井筒監督作品で、主演が今人気もそれなりにあるジャルジャル、となるともう少し来る人も多いかと思うのですが、、
【ストーリー】アルバイトでヒーローショーの悪役を務めるユウキ(福徳秀介)。バイト仲間のノボルが、ユウキの先輩である剛志の彼女を寝取ったことから、ある日ショーの最中に激しい殴り合いが始まる。それだけにとどまらず、剛志は悪友たちと共にノボルをゆすろうとするが、ノボルも自衛隊出身の勇気(後藤淳平)を引き入れ、対抗する。
(シネマトゥディ)
実は、、私、、井筒監督作品を観るのは今回初めてだったりします。
別に避けてたというのはなくて、、タイミングを何となく逃してただけ、
決して某番組でやっていた、映画評論している姿に楽しみながら苛立ちを覚えたからというのはないです、、。
でもその時の発言からも分かるのですが、映画を作ることにもの凄くポリシーと誇りを持っている方なんですよね。
この映画を観ても、「俺は生ちょろい青春なんて描きたくないんや!若さってアホさで所詮勢いだけで突っ走ってしまうこんなもんだろ」という声が聞こえてくるように感じました。
『ヒーローショー』は、『お笑いが主演やっているけれど激しい目を背けたくなるほどのバイオレンスに満ちた映画で、ハードな井筒ワールドを味わえる作品』みたいな紹介をTVとかでされていたのですが、
確かに容赦ない暴力シーンは生々しく観ていて、心臓捕まれるような衝撃をうけるのですが、、この映画全体で感じるのはそういったバイオレンスではなくて虚しさなんですよね。
登場人物誰もが、視野が狭く、即物的、で愚か それぞれが考えなしでどんどん突っ走って取り返しのつかない方向へ突っ走っていくだけなんです。
主人公の二人のユウキはこの状況ハッキリいってヤバイくてマズいと分かっているのに、抗うことも出来ずズルズルと流されていく様子が何とももどかしく、その様子を見ているとなんとも切なく虚しく感じてきます。
ヒーローショーという、子供の夢で正義の舞台から始まる一連の出来事は、皮肉な事に当事者達に何の教訓も与えず、それぞれの至らぬ点を浮き彫りにしただけで、全員が夢を失ってしまうという愚かで青すぎる青春。
そしてそういった姿を、井筒監督の冷静な視点で描いているからこそ、観客も一歩引いた冷めた視点で見ることができ、その分彼らの弱さ若さがマザマザと感じることができます。
描かれている熱い感情的な世界と、冷静な視点、そのバランスを絶妙にとってくる所、井筒監督、流石ですよね~!
【オオブタさんの一言】前半面白かったけれど、中盤以降やや失速かな~

評価 ★★★★☆
監督・脚本 井筒和幸
エグゼクティブプロデューサー 大崎洋
椎名保
プロデューサー 片岡秀介
仲良平
山本恭史
増田悟司
出演 後藤淳平
福徳秀介
ちすん
米原幸佑
桜木涼介
林剛史
阿部亮平
石井あみ
永田彬
結城しのぶ
大森博史
筒井真理子
木下ほうか
升毅
光石研
この記事に対するコメント
motti さんへ
井筒監督の映画 本当に始めてですよ!
パッチギ!も観たことないんですよ 実は、、。
でも、、監督の意志を感じる 作家性のある世界結構いいな!と思ってしまいました!
「告白」は、、凄いですよ~!!
コブタさんこんにちは。
コレ先日みてきました。
お笑いの人が主演というと、島田紳助さんの主演した「ガキ帝国」をおもいだしました。
僕は井筒監督の映画はけっこうみてます。
ぇ?コブタさん井筒監督の映画はじめて?
でも「パッチギ」とか評価がありましたよね。
明日は「告白」見てきます。