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●フォース・カインド(THE FOURTH KIND)

THE FOURTH KINDこの日、観た映画は コチラと、『インフォーマント』、、たまたまですが両方とも真実を元にした映画。
 
そもそもタイトルのフォースカインド(THE FOURTH KIND)とは何かというと UFOとの接近遭遇のレベルの一つなそうで、、
ファースト・カインドは目撃で『単体もしくは複数のUFOの目撃』、セカンド・カインドは痕跡『UFOとの接触により物理的影響や目に見える痕跡の観測』、サード・カインドは接触『UFOに関係した活動者との遭遇』、フォース・カインドは誘拐で『UFOもしくはその搭乗者による人間のアブタクション』の4段階の最大の物を指す言葉です。

コチラの作品はそれを取り扱っているのですが 映画として撮影された画面と同時に、監督によるタイラー博士本人のインタビュー映像、実際に撮影された患者の映像や音声を織り交ぜて構成してあり、映画とドキュメントの間のような形式で作られています。

その内容の濃さは、、、TVのUFO特番レベル?


【ストーリー】アラスカ州ノーム。何者かに夫を殺害された心理学者のタイラー博士(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、夫の遺志を継ぐべくこの町特有の原因不明の不眠に苦しむ住民たちのカウンセリングに当たる。患者たちが一様に同じ症例を訴えることを不審に感じた彼女だったが、ある患者が謎の言語を発するとともに妻子を殺して自殺してしまい……。
シネマトゥディ


こういったオカルトな実話を題材にした映画というと、悪魔憑きの少女の死にあたって、その少女の治療に携わっていた神父の責任を問う裁判を描いた『エミリーローズ』があるのですが、コチラはオカルトとしての要素よりも裁判物としての視点で描いていていました。

コチラはタイラー博士の視点物語部分に実際の映像を入れ込んでで進めていくこともあり、オカルト的な方向で見せて結論は出さずに『信じるかどうかは貴方次第』というスタンスをとりいるものの、全体としてのフォースカインドとする根拠が弱く、またその逆の要素を証明する情報を映画事態は与えていないためなんとも薄っぺらい感じがしてしまいました。

映画全体が胡散臭く感じてしまうのは、最初にいきなり登場する本物のタイラー博士の様相と話す内容があまりにも異様で常軌を逸した感じであること、コレは恐ろしい体験をした後だというよりも元々の彼女の気質のように思える事。
またラストで解明する彼女の夫の死の真相により、彼女は極度のストレスがかなりのものだったことが判断できることと、実際の映像というのがすべてそれをすべての証明をするまでのものではないことが、見終わったあとににヤレヤレ、、という印象しかないのが残念です。

珍しくパンフレットが映画に描かれなかった部分を補足してあり、この手の話題ならこの方というべき矢追純一氏 オカルトライターの佐藤健寿氏、理学博士の大槻義彦氏、心理学者の越智啓太氏などのエッセイを見ると多角的に映画を観る事ができて、パンフレットとセットだとそれなりに楽しめる内容でした。

コチラを読むと、そもそもタイラー博士が実は心理学者でも理学博士でもなく文学者であること、
その彼女が患者に行った精神治療が実は彼女の間違えた情報を患者に植え付けるという意味をもありうる行為だったのかを知ることができます。
また不眠症患者がこのノームの街には何故か異様に多いかのように映画ではなっていますが その真相はアラスカの風土にあり昼の時間が極端に変化するこの地の為どうしても身体がついて行かず不眠症になりやすいということにあるようです。

私自身はコチラの映画を観た感じでは、すべては夫の死と向き合えなかった彼女はタイラー博士の妄想で、それを無意識ではあるものの実証するために患者や自分に偽の情報を植え付けていき、どんどん事態をややこしくしていったようにしかみえないんですよね。

この映画の一番の腑に落ちない部分は、、主演をミラ・ジョヴォヴィッチにしたこと。
どちらかというと強い女を演じる彼女が、タイラー博士を演じていることで、本物のタイラー博士本人がもつ危うさが見え辛いこと、、なんで、、こういうキャスティングにしたのでしょうね、、。


私は109の日で109シネマズで1000円で観たのでまだいいのですが、、お金出してみるほどの内容ではないような、、(^^;

【オオブタさんの一言】TVの特番でやってください、、こういうのは、、




THE FOURTH KIND

評価 ★★★☆☆

監督
脚本
原案 オラントゥンデ・オスサンミ

製作 ポール・ブルックス
ジョー・カーナハン
テリー・リー・ロビンス

製作総指揮 スコット・ニーマイヤー
ノーム・ウェイト
イオアナ・A・ミラー

原案 テリー・リー・ロビンス

出演 ミラ・ジョヴォヴィッチ
ウィル・パットン
イライアス・コティーズ
ハキーム・ケイ=カジーム
コーリイ・ジョンソン
エンゾ・シレンティ


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この記事に対するコメント

風情♪さんへ

うーん 絶対 突っ込みいれて文句いれたくなる内容なのは分かっていても、、行ってしまうのって 何なんでしょうね、、。

心のどこかでは、、もしかして、、楽しく騙させてくれるのかな、、と期待している部分もあるのでしょうか(><)

イヤ、、たぶん文句たれるのが楽しいのかしら、、

本当にこれは、、、、特番ネタでしたからね~
パンフレット読まれました?、その特番メンバーがそろって寄稿しているところも笑えましたよ~

【2009/12/31 22:39】URL | コブタ #-[ 編集]

こんにちは♪

オオブタさんの「TVの特番でやってください、こういうのは」
いや~、ホント年末年始の「TVタックル」で肯定派、否定派
を集め大いにヤッてくれってぇ感じですね。

まぁ、それにしても何だかんだと文句をたれながらも結局は
この手の作品、煽りに釣られてしまうボク等は何なんでしょう
か…? r(^^;)

【2009/12/31 12:04】URL | 風情♪ #s8w929I6[ 編集]

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ノラネコさんへ

こんばんは~
そうだったんですか、、やはりバチモンとは、、
本当にコレ中途半端なんですよね!

そもそも、、全てバチモンなら、

もっと アブタクションなんだコレは!!突っ走っしるか、様々の情報を盛り込んで検証したものにするか 立場をきっちりしてもらいたかったですよね。

【2009/12/21 21:33】URL | コブタ #-[ 編集]

こんばんは

こんばんは。
アイディアは面白いのに、何とも中途半端な映画でしたね。
これなら全編フェイクドキュメンタリーにした方が良かったのでは。
何でも本国では配給会社が全てパチモンだと認めて謝罪したらしいです。
本物に見せるために、ウェッブ上に偽のノーム事件の記事アーカイブなどをばら撒いたのがまずかった様で、アラスカの新聞協会などから厳重抗議された様です。
CNNのサイトで本物のノーム市長が大迷惑だと怒っておりましたが、映画だけじゃなくて現実まで尻すぼみですね。

【2009/12/21 00:02】URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]

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