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●愛を読むひと(THE READER)

愛を読む人 劇場で鑑賞する際、近くの人の反応があまりにもズレたものだと、そちらに気をとられて映画を楽しめないってことありますよね。

コチラの作品、私のシート一つ空けた隣にいる男性の反応があまりにも下世話で、かなり興ざめしてしまいました。

注意したら、『すまん!』と申し訳なさそうに謝るのですが、、サトラレ体質で、自分の心の声を隠せない方のよう、、。

例えば 最初の方で風呂入っているマイケルにバスタオルをもってきたハンナの格好に『おぉぉおおお~♪』と声あげたり。
ラブシーンの度に「オッ!」とかいいながら喜んで、、、。

法廷でハンナが自分の判決を決定つける発言をする際には『なんでやねん!』と突っ込む、、。

どうしたものか、、、。




 

【ストーリー】1958年のドイツ、15歳のマイケルは21歳も年上のハンナ(ケイト・ウィンスレット)と恋に落ち、やがて、ハンナはマイケルに本の朗読を頼むようになり、愛を深めていった。ある日、彼女は突然マイケルの前から姿を消し、数年後、法学専攻の大学生になったマイケル(デヴィッド・クロス)は、無期懲役の判決を受けるハンナと法廷で再会する。
シネマトゥディ




この映画、実は観たいと思いつつ倦厭していた作品でした。
というがのは、、私が嫌いな、ただ普通に幸せを求めて生きているだけの登場人物がどんどん不幸な人生に追い詰められていく物語な香りがして、、避けていたのですが、、観たかった映画二本が満席という状態でフラれて、、時間が丁度あって空席のある作品がコチラだったんですよね。

それで 恐る恐る鑑賞したのですが、、、思っていた物とはちょっと違っていました。


純愛の映画のような宣伝されていますが、どちらかというと贖罪がテーマ。

ドイツ国民にとって、歴史の暗部となっているナチスの存在。その当時を生きてきたドイツ国民だれもが感じる罪悪感、それゆえにナチということに過剰に反応し、ナチスに直接関わった人を糾弾する事で罪悪感から気をそらすというところもあったようです。

また関わった人をどう裁くか、どこまで裁けるのか、また関わった人がどう償うのかというのは難しい所です。
独裁政権下、組織内で反抗するということがどれほどの人ができたのか?またそれが当前という空気に流されてとんでもない行為に携わった人もいるでしょうし。それが体制が変わわったことで犯罪者となる。

劇中の台詞でもありますが、結局狭い法律の範疇でしか裁けない。

それぞれの証言のみの裁判で充分事実をさらけ出せるわけでもなく、劇中ではむしろ率先して犯罪に関わっていた人は上手く立ち回り刑を軽減させ、ハンナは裁判をキチンとうけることよりも己の恥をさらす事を避けるために真実から逃げ全ての罪をかぶることになってしまう。

そして、彼女の秘密に気がついたマイケルも、その事実を公にすることなく見てみぬふりをする。

人からみるとツマラナイプライドの為に謝った行動をとるハンナと、そのハンナの秘密に気がつきながら結局何もしなかったマイケル。

ナチ体制にのせられその狂気の行為を行った人々と、その行為を知りながら見てみぬふりをした当時のドイツ国民に似た構図がここに生まれます。

マイケルが、裁判の結果を覆す事実を知りながら訴えの行動にいかなかったのは、はたしてハンナへの愛の為だけなのでしょうか?
どこか、彼女が行った行為と、裁判において自分の罪と向き合うことよりも 自分の恥から逃げる事を優先したハンナを許せないところもあったように感じます。

彼女や彼女の罪と向き合うことを避け逃げたことの罪悪感から、本の朗読テープを送りつつげたように感じました。

自分の恥をさらすことから逃げる事だけをして自分の中の狭い世界を生きてきたハンナは、マイケルからの外からの刺激をうけ外の世界に目をむけることで恥と向き合い、克服したことで、己の罪を嫌をなく向き合うことになり、唯一の自分の理解者と思われたマイケルからさえもその罪や許されてないことを知ります。
しかも、ハンナの罪は、何十年も刑務所で刑に服しても、被害者にささやかではあるものの侘びの気持ちを込めてお金贈ったとしても結局許されることもないというところが、この物語の切ないところです。

愛というより、ハンナは自分の罪とプライドに、マイケルは初恋の女性であるハンナの罪とどう向き合うかを描かれているために、観て感動で泣くというよりも、色々考えさせられた映画でした。

でも、、ケイト・ウィンスレットの演技も、アカデミー賞も納得の素晴らしさだとは思いますが、、この作品なんでドイツ人スタッフで、ドイツ人俳優人で作らなかったのかな?というのを思ったのは私だけでしょうか?


他の国たちが手にすべきテーマではなかったかなと思いました。


●愛を読むひと(THE READER)

評価 ★★★☆☆



監督 スティーブン・ダルドリー 
原作 ベルンハルト・シュリンク 
脚本  デビッド・ヘア 
出演 ケイト・ウィンスレット 
レイフ・ファインズ 
ブルーノ・ガンツ 



内容はまったく違いますが、この作品を鑑賞した後『ロウフィールド館の惨劇』という小説を思い出してしまったのは私だけでしょうか ?

ヒロインが同じ理由でトンでもないことをしでかすミステリー小説です。
良かったら 読んでみてください。

ただ 動機が同じなので、、朗読者から先に読むとネタバレにならないかと思います。

朗読者 (新潮文庫)
新潮社
Bernhard Schlink(原著)松永 美穂(翻訳)
発売日:2003-05
発送時期:在庫あり。
ランキング:353
おすすめ度:4.0
おすすめ度5 泣ける話
おすすめ度4 ある時代が生み出した皮肉な物語だった
おすすめ度5 ハンナはわたしだ、という作者の声が聞こえる
おすすめ度5 みんななんか変ですよ
おすすめ度5 映画を見た方へ
ロウフィールド館の惨劇 (角川文庫 (5709))
角川書店
小尾 芙佐(翻訳)
発売日:1984-01
発送時期:在庫あり。
ランキング:228248
おすすめ度:3.0
おすすめ度1 自分にはダメだった。
おすすめ度3 冒頭からひきつけられる
おすすめ度4 「もし***していたら」物の傑作
おすすめ度4 レンデルにハマるきっかけとなった作品
おすすめ度2 注、ネタバレあり

この記事に対するコメント

ノラネコさんへ

なるほど そうなんですね~

最初の二人の出会いと関係は 叙情的だな~とは思ってみていました。

たしかに 純愛にみえて 秘密めいたタブーな色をもった関係ですよね。
だからこそのこの独特な世界なのでしょうね~。

【2009/07/30 14:32】URL | コブタです #-[ 編集]

先日何かで読みましたが、監督は戦後ドイツの叙事詩を作りたかったと言っているみたいですね。
私はハンナとマイケルは戦前のドイツと戦後ドイツのメタファーなんだろうなと解釈しました。
歳の離れた二人は、恋人として愛し合うと同時に、どこか母と息子の様な、近親相姦的なイメージがあったのではないでしょうか。
だからこそ、単純な愛とか憎しみとは違った同一性みたいなものを互いの中に見ていたんじゃないでしょうかね。

【2009/07/26 23:58】URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]

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