普通のアクション映画は 『熟練した人物が、安全を万全に配慮した環境で行っていますので、良い子は真似してはいけません』 というものだと思うのですが、、タイのアクションって『熟練した人物が、概ね安全を配慮した環境でやったけど危ない行為なので、良い子も 悪い子も絶対真似したら駄目!』な内容。
とにかくノースタント ノーCG、ノーコマ落とし、とリアルなアクションを追求するのがタイアクション映画。
そして今回のテーマは、、リアルペイン(--;
今回は3階から落下というシーンがあるために、流石にワイヤーを使用していたようですが、、その場合も2階から落下した時程度の痛みを感じるように調整したとか(調整するところ間違えているような気もしますよね、、)
エンドロールみたところ、首の骨を折って救急車で搬送?という人までがいる感ですし(^^:
本編よりも痛いシーン万歳のNGシーンのあるエンディング、モノクロで表現されているのがせめてもの観客への優しさなんですね。
この映画においての痛がっているシーンって、とれも演技には見えませんでした、、
【ストーリー】アクションの映像を観ただけで、同じ技を習得できる人並外れた能力を持っている美少女ゼン(ジージャー)は、最愛の母が末期の白血病に侵されていることを知る。ゼンは母からすべてを奪ったマフィアに復讐(ふくしゅう)するため、自ら体を張って抗争に身を投じるが、そこで生き別れになっていた父マサシ(阿部寛)と再会を果たし……。(シネマトゥディ)
トニー・ジャーというムエタイアクションヒーローを世に送り出したプラッチャヤー・ピンゲーオ監督(何度この名前を目にしても覚えられないのって私だけ?)の第三弾となるのがコチラの作品。
確かに今回、監督のこだわりであるアクションシーンは最高で見ごたえがあったのですが、それ以上にこの映画主人公のキャラクターが新しくそこが面白かったです。
ターミネーター3のように、単に女性バージョンにしてみましたというのではなくて、新しい形の天才ヒーローを作り出しているところが流石です。
禁断の愛のもと生まれたゼンは、生まれつき脳に障害をもつ自閉症の少女。それゆえに複雑な事を考えることができないものの、優れた身体能力と、天才的な記憶力をもち観たものの動きを完璧にマスターすることができ、アクション映画やアクションゲーム、はたまた戦闘中に相手の動きを記憶し実線で生かしていくほどの能力をもっています。
しかも、彼女の行動には正義も悪もなく、単純な想いだけで突っ走り、襲ってくるものは容赦なく叩きのめし、怒りを覚えた相手はどこまでも追いかけていくそんなヒロイン。
ある意味敵のほうが哀れに思えるところさえあります。
もともと脚本があってないようなタイアクション映画にこのキャラクターが上手く嵌っています。
ただ、この監督いつもそうなんですが、物語の導入部分がやや長く、今回は別の物語が始まるのではないかと思うほどタイマフィアの女と日本ヤクザの恋愛が描かれ、主人公が戦士になるまでがなんか長いんですよね。
退屈はしないのですが、アクションだけを期待してワクワク観にいっていたので「あら?まだ戦わないの?」と思ってしまうところがありました。
時間軸どおりにしなくて、大人の恋愛部分は回想などの形で、病魔に侵されたジンの夢といった形にして、早いうちにアクションを魅せてくれたほうが良かったかなとも思いました。
とはいえ 観て大満足の映画であることは間違いないです!
アクションシーンが最高に痛いけど面白いです!
そしてエンドロールに流れる撮影風景シーンはさらに痛い、、(^^;
あの部分がモノクロにして音声とかなしで正解です、、、。
【オオブタさんの一言】前半がちょっと長いなと思うところがあったけれど、後半のアクションのシーケンスがよく楽しめた!

評価 ★★★★☆
監督・製作: プラッチャヤー・ピンゲーオ
脚本: チューキアット・サックヴィーラクル
撮影: デーチャー・スリマントラ
出演:ジージャー
阿部寛
ポンパット・ワチラバンジョン
アマラー・シリポン
イム・スジョン
タポン・ポップワンディー
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この記事に対するコメント
丸場盆山さんへ
コメントありがとうございます!
これ、本当に面白かったです!
たしかにドラマ部分はややだれるのですが、後半のアクションの素晴らしさで吹っ飛びますよね!
久しぶりに、アクションでスカッとする映画でした!
どうも、
チョコレート・ファイター面白かったですね!
ドラマの部分は長ったらしかったけど、ピンゲーオ作品ってあんな感じだから、後味よければ全てよしと思ってみれば楽しめますよね。
アクションは最高で元気になりました。
あと、トラックバックさせていただきますね。